ワークエンゲージメント向上取組事例

ワークエンゲージメントの向上に取り組む意義や効果的な取り組みをご紹介します。

ワークエンゲージメント向上取組事例の紹介

人的資本経営の重要性が認識される中で、定着率や労働生産性等の向上の観点から、働く方々のエンゲージメントの向上に取り組む企業が増えつつあります。
当サイトでは、働く方々のエンゲージメントの向上に取り組む企業の取組事例を紹介しています。

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  • TOPPANグループ
    TOPPANグループ
    • 東京都
    • 製造業
    • 13,735人
    前身の凸版印刷時代より続く「人を大切にする経営」を基盤に、2021年からエンゲージメントサーベイを導入し、働きがい向上のための改善サイクルを構築している。サーベイは従業員の「期待値」と「実感値」の差から課題を特定するもので、結果は毎年経営会議で報告する。部門別に詳細なヒートマップ分析を行い、改善施策の検討に繋げている。特にキャリア、目標設定、職の魅力といった領域でギャップが大きく、重点的に改善が進められている。
    2023年には、従業員のウェルビーイングと企業価値を連動させる“人財の好循環サイクル”を定義し、①挑戦できる風土・環境、②多様性のある人財/多様な働き方、③安心安全な職場環境の3種の取組を体系化した。キャリア領域では、社内の職種情報を可視化する「お仕事図鑑」や、希望職種への応募ができる「ジョブチャレンジ制度」を整備し、社内でのキャリア自律を促進。若手社員が「やりたい仕事」のために退職するケースへの対策としても効果を上げている。
    これらの取組の結果、エンゲージメントサーベイにおける「キャリア」項目の実感値は上昇傾向にある。同制度によるキャリア自律推進が、ある程度エンゲージメントに寄与していると考えられる。
  • 白鷺電気工業株式会社
    白鷺電気工業株式会社
    • 熊本県
    • 電気・ガス・熱供給・水道業
    • 139人
    従業員の働きがいの現状を把握するため、2019年から組織効果性サーベイ、2021年からはエンゲージメントサーベイを導入し、毎年100問程度の質問に従業員が回答する仕組みを整備している。回答率は94~95%と高水準で、外部コンサル会社が集計・分析した結果をもとに、部門別の改善計画を策定している。2021~2023年は、各部門の部長を対象とした管理職研修を通じて、サーベイ結果の見方や改善計画の立案を習得し、各部門がPDCAを回す文化を醸成した。
    2024年には創業80周年に向けた長期経営計画「白鷺電気工業 Vision80」を策定し、これに基づき各部門が毎年度「経営計画方針書」を作成する仕組みに発展した。発表会は、全社に向けて計画書の公開とKPIを設定する場にしている。オンライン会議で社内に配信しており、若手従業員も含めてオンラインから質疑や意見表明を可能とするなど、組織全体でエンゲージメント向上を推進している。
    また、サーベイ結果から課題だった「上司と部下のコミュニケーション不足」に対応するため、社長とその月に誕生日を迎える従業員でのランチ会など、接点を増やす施策も強化。従業員の声を経営に反映し、風通しを改善したことで、エンゲージメントスコアは上昇傾向となっている。
  • 手島精管株式会社
    手島精管株式会社
    • 東京都
    • 製造業
    • 56人
    組織改革の過程で多くの従業員の退職や売上減少を経験したことを背景に、同社では働きやすさと働きがいの両立を重視した施策を進めている。クラウド管理システムのサーベイ機能で従業員の心理状態や退職兆候を把握し、現場で対話をする中で、経営層が従業員の率直な意見を把握している。また、毎月全体朝礼の場で会社目標を共有している。
    採用力強化に向け、生産管理システムやオンライン会議、社内チャットなどIT・AIツールを導入し業務効率化等を推進した結果、約2年間で2,000人以上の応募が集まるなど採用状況は大幅に改善した。さらに、社内にカフェテリアやドリンクバーを設置し、休憩時に利用できるようにした。社内イベントにも活用し、従業員の横のつながりも強化している。加えて、社内託児スペースを設け、子育てしながら働ける環境を整備し、多様な人材の採用と定着につなげている。働きがい向上の面では、従業員に裁量を与え目標設定を任せる体制を整え、自律的に動く姿勢を評価する文化を根付かせている。社外の人事専門家によるヒアリングも取り入れ、従業員の本音を施策に反映している。これらの結果、新規採用者の定着率が改善するほか、チームワークと働きがいの向上が確認されている。
  • 株式会社ヴィス
    株式会社ヴィス
    • 東京都
    • サービス業(他に分類されないもの)
    • 309人
    創業当時から「人とのつながり」を重視し、従業員が活き活きと働ける環境づくりを進めてきた同社は、近年のテレワーク導入や従業員規模の拡大によるコミュニケーション低下を受け、エンゲージメント向上施策を体系化している。2021年以降、月次のショートサーベイと年2回の約150問に及ぶディープサーベイを実施し、対人関係、働きがい、健康状態、自己実現などを幅広く定量把握している。また、自社開発サーベイではワークプレイス、カルチャー、ウェルビーイングなど6項目を多角的に評価し、人的資本の可視化も進めている。回答率は90%程度と高く、従業員の参加意識の高さが特徴である。サーベイ結果は人事部から部門長に共有され、各部門が改善策を策定しPDCAを継続しているほか、経営会議「コンパス」と連動させ、経営陣が方向性を直接伝えることで組織への信頼性も高めている。さらに、コミュニケーション確保のため毎月1on1を実施し、「仕事・志事・私事」の3つの「しごと」をテーマに対話を行う。メンタル低下等が見られた場合は追加面談や業務調整を行い、離職リスクの早期発見等につなげている。こうした取組により、相談しやすい風土が維持され、従業員が安心して働ける環境が整備されている。
  • 東宝株式会社
    東宝株式会社
    • 東京都
    • 生活関連サービス業,娯楽業
    • 680人
    コロナ禍による経営変化と社内の閉塞感を背景に、2021年7月から月次のエンゲージメントサーベイ「Eサーベイ」を導入し、従業員の本音を可視化する仕組みを整えた。16問のパルスサーベイ形式で回答負荷を抑えつつ、ワークエンゲージメントと従業員エンゲージメント双方のスコアを測定している。
    導入の際、匿名アンケートへの懸念や「意味があるのか」といった経営層の反対もあったが、健康経営やメンタルヘルスとの関連性を示すことで承認を得た。導入後は、データに基づく分析を行い、1年目の検証レポートを経営層に報告。2022年以降は管理職にもスコアを開示し、現場主導での対話と改善を促す運用へと発展させた。
    サーベイ結果から特に「挑戦する風土」のスコアが低いことが判明し、これを受けて2023年から「TOHO CHALLENGE AWARD」を開始。小さな挑戦も表彰する文化を創り、挑戦が歓迎される風土醸成に取り組んだ。
    これらの取組により、「挑戦する風土」のスコアは4年間で10ポイント改善。加えて、サーベイ結果を基に自主的に改善に取り組んだ部署では、スコアが劇的に上昇した。従業員同士の称賛が増え、気軽に「いいね」と褒め合う社風が生まれるなど、組織全体としてポジティブな文化への転換が進んでいる。
  • イヨスイ株式会社
    イヨスイ株式会社
    • 愛媛県
    • その他
    • 117人
    新卒社員の早期離職が続いたことを契機に、従業員の働きがい向上に本格的に取り組み始めた。まず、年1回のアンケートや個別ヒアリングを導入し、会社への満足度、上司・同僚への不満、休日日数への捉え方などを把握。回答結果は取締役以上へ共有され、改善策の検討に活用されている。
    この結果、最も大きな施策として「完全週休二日制」を導入。水産業は年間休日が少ない業界だが、採用・定着の観点から休日日数増加を決断した。現場では反発や懸念もあったため、給与シミュレーションを示して不利益が出ないよう基本給の見直し等も併せて実施し、全社で制度を定着させた。
    また、同社の特徴として「若手にも大きな裁量を与える文化」があり、1年目から商品開発に携わるなど挑戦機会が豊富である。社長・役員との距離が近く、意見が通りやすい風通しの良い環境が働きがいに繋がっている。資格取得支援などの成長支援策も整備されている。
    これらの施策により、従業員アンケートでの満足度は上昇。完全週休二日制は従業員から好意的に受け止められ、ここ2年間は新卒離職者ゼロを達成している。生産量増加など生産性にも良い影響が出ており、社風の良さが採用面の強みにもなっている。
  • 株式会社橋本組
    株式会社橋本組
    • 静岡県
    • 建設業
    • 280人
    従業員の定着と働きがい向上を目的に、コミュニケーション活性化と多様な働き方の整備を中心とした施策を展開している。背景には、規模拡大に伴い社内コミュニケーション不足や人間関係を理由とした退職が増加したことがある。
    まず、多様な働き方の実現として、短時間勤務や勤務地限定制度を導入。子育て・治療・高齢化など各人の事情に応じて柔軟に労働時間を調整することで、従業員が長く働ける職場環境を整えている。
    また、働きがい向上の核心施策として「社内SNS」と「社長との1on1」を実施。社内SNSは日報をSNS化したもので、従業員が日々の気づきや提案を自由に投稿し、全社で共有できる仕組みとなっている。投稿内容には社長や本社が迅速に反応し、意見が放置されない風土を醸成している。さらに、年1回の社長との1on1では、全社員が自由なテーマで社長へ直接意見を伝えることができ、現場の声を経営判断に反映する機会となっている。
    これらの継続的な取組の結果、離職率が低下し、従業員からの前向きな改善提案が増加するなど組織風土が好転した。また、一度離職した元従業員が再度入社するケース(アルムナイ採用)の増加や新卒採用の応募増加など、採用面での効果も確認されている。
  • ブラザー工業株式会社
    ブラザー工業株式会社
    • 愛知県
    • 製造業
    • 3,903人
    健康管理センターが中心となり、ストレスチェックを起点とした体系的なワークエンゲージメント向上施策を実施している。全従業員が年1回受ける116項目のストレスチェック結果を部門ごとに集団分析し、部門長へフィードバック。その上で、部門長向けのワークショップを開き、仕事の要求度‐資源モデルに基づく職場改善の考え方を伝え、部門ごとにアクションプラン策定を促すサイクルを毎年実施している。アクションプランでは、個人の資源(自己効力感など)や仕事の資源(裁量権、上司のサポート等)を増やす取組を重視し、部門長が責任者として主体的に改善を進める仕組みが特徴である。また、対話を重視した「CREWプログラム」を通じ、職場の一体感向上やポジティブな職場風土づくりにも取り組んでいる。
    これらの継続的な取組により、導入当初に多かった高ストレス部門は減少し、職場改善の取組が自走し始めるなど文化の定着が進んだ。また、部門長の理解が深まり、ワークショップやアクションプラン策定がより積極的に行われるようになった点も効果として挙げられる。さらに、CREWプログラムでは「職場の一体感」が統計的に有意に向上するなど、働きがい向上の成果も確認されている。
  • 株式会社メルカリ
    株式会社メルカリ
    • 東京都
    • 情報通信業
    • 2,156人
    創業時から「従業員がエンゲージメント高く働ける環境づくり」を重視し、ミッションとバリューの浸透を軸とした制度運営を進めている。年2回の働きがいに関する調査では、組織状況や施策満足度、理念浸透度を把握し、設問は5分で回答できるよう工夫されている。評価制度は「成果評価」と「行動評価」を併用し、理念に沿った行動と成果の双方を重視する。評価は報酬と切り離し、複数のマネジャーによる対話で属人化を防ぐなど、公正性を確保している。また、階層を4段階に限定し、役割に応じた任命と入れ替えを行うフラットな組織構造を採用し、若手でも提案しやすい環境を形成している。
    制度運用の特徴として、従業員との「対話」を重視する文化がある。人事制度改定時には、1年半かけてオープンドア方式で従業員と議論し、質問・意見を制度に反映してきた。現在も毎年の制度変更について同様の対話が行われている。
    これらの取組により、従業員が「会社を自分たちでつくる」という意識を共有し、若手メンバーからの提案が活発化している。実際、2024年に公表された男女間賃金格差の分析と提言もメンバークラスが主体となって実施されるなど、主体性とエンゲージメントの向上が明確に現れている。
  • ウェルグループ
    ウェルグループ
    • 大阪府
    • 医療,福祉
    • 959人
    職員の働きがい向上を目的に、自社独自のキャリアアップ制度「介護プロ」を中心とした教育・育成施策を展開している。制度では7段階のキャリアを可視化し、必要なスキルや評価基準、給与への反映を明確にすることで、将来の見通しの不透明さや指導の属人化といった課題を解消した。また、「プリセプター制度」に加え、指導負担の軽減と教育品質の向上を図るためOJT指導員を配置し、現場の繁忙に左右されない学習支援体制を整備している。さらに、全職員の働きがいを把握するため、面談と併せて無記名アンケートを導入し、多様な意見をデータとして蓄積し、適材適所の配置にも活用している。
    これらの取組により、定着率の向上やモチベーションの改善が確認され、特に評価基準の透明化は外国人職員のエンゲージメント向上に大きく寄与した。また、キャリアアップの道筋を管理職や指導者だけに限定しない「マイスターコース」の導入により、介護現場のスペシャリストとして活躍したい職員の接遇などの強みが可視化され、キャリアの選択肢が広がった点も成果である。転職者からは「目標が明確になった」という声があり、職員紹介による採用増加にも繋がるなど、組織全体への好影響が生じている。