ソフィアメディ株式会社
事例カテゴリ
- 所定外労働削減
- 年休取得促進
- 多様な正社員
- 朝型の働き方
- テレワーク
- 勤務間インターバル
- 選択的週休3日制
- ワークエンゲージメント
企業情報
企業名 |
ソフィアメディ株式会社
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所在地 |
東京都
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社員数 |
1,598名(2023年3月末時点)
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業種 |
医療福祉業
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取組事例
取組の目的 |
・日本の在宅療養ニーズの高まりがあるものの、高齢化に伴う重症患者の受け入れや24時間365日体制など医療職の身体的・精神的負担が高いという課題があり、ウェルビーイングに着目した。
・同社は訪問看護事業が中核であり、近年訪問看護ニーズの高さに対応し採用を拡大している。2021年末までの数年は毎年倍増程度、この1年間でも153名増加している。訪問看護が未経験の求職者の増加が訪問看護業界におけるトレンドとなっている点は近年の大きな変化である。 ・職業的な特性として「患者第一主義」として、顧客の為に自己犠牲的に働いてしまう。 ・長期的な視点で事業と個人の成長を続けていくためには、医療職がいきいき働ける組織づくりによって働きがいと定着率を向上させることが重要である。そのため、ウェルビーイングに着目した。 ・顧客により良いケアを提供し続けるには、仕事への誇りや仲間との信頼関係を基盤とした自身のウェルビーイングが非常に重要と考えている。従業員の働きがいを向上させることは、ケアの質、そして顧客満足度の向上につながり、ソフィアメディとしてのビジョンの実現にも必要である。 |
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取組の概要 |
○主な取組内容
・ウェルビーイング推進グループをバックオフィスに設置し、全社での取組を推進している。 ・エンゲージメントサーベイとして(1)パルスサーベイ(月に1回)と(2)Great Place To Work(年に1回)の事業所別を実施している。 ・(1)パルスサーベイ:「個人の毎月の定点観測」として実施しており、少ない質問で簡易に回答できることが特徴。仕事の負担感や組織内のコミュニケーション不足をいち早く察知し対策を講じられるようにしている。また、必要に応じて上長と面談の機会を設けている。 ・(2)Great Place To Work:組織全体の健康診断として年に一度実施している。組織単位で改善点を把握し、施策検討の材料とする。結果を数値化して、職場単位で「職場カルテ」という形でフィードバックする。管理者や主任クラスは職場カルテの内容を確認しながら、職場ごとの対応策を検討する。 ○活用している指標 ・パルスサーベイは以下の4問で構成されている。 Q1.直近1ヵ月の体調は良好である。(5段階) Q2.職場の人間関係は良好である。(5段階) Q3.将来に向けて前向きに業務に取り組めている。(5段階) Q4.やりがいを持って働けている。(5段階) ○活用方法 ・パルスサーベイで低い評価をつけた社員に対しては、面談を実施したりして、状況を把握するようにしている。また、離職者の40%が入社1年未満であることから、入社直後の定着支援が重要と考え、2023年度は入社1年以内の社員を対象とした研修の実施や、入社直後でも安心して業務に取り組めるよう施策を強化している。 ○取組の工夫 医療職は命に直結する仕事であり、楽に働けるわけではない。また、業務を単に単純化、効率化していくと、専門職としての知的好奇心が刺激されず、やりがいも失っていく。①訪問件数は一定数こなす、②症状の重い方も担当し、より経験や知識を増やしていくことで、やりがいや医療的使命感を感じる業務がある状態を保つことが重要となる。 |
現状とこれまでの取組の効果 |
・パルスサーベイは2020年5月から実施しており、これまで100名程度と面談を行った。面談により、事前相談のない離職は多少減少している。
・思いや不調を表現すること自体に意味があること、また、パルスサーベイは一種のアラートとして機能していることからも、一定の効果はあると感じている。 ・2022年以前は「○○が嫌だ」などの業務に関する一方的な不満が多かったが、様々な取組を行い「双方向のコミュニケーションの場」ということが伝わる中で、意見表明や「聞いてほしいこと」に回答内容が変化した。 ・また、調査自体に対しても前向きな回答が増え、コミュニケーションツールの1つになりつつある。 ・ウェルビーイング施策は、既存社員の定着だけでなく、ライフイベントを機に離職してしまった潜在層を採用する際のアプローチにも使えるのではないかと考えている。 |
(R5.9)