株式会社アジャイルウェア

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企業情報

株式会社アジャイルウェア
企業名
株式会社アジャイルウェア
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所在地
大阪府
社員数
64人
(時点:2025年7月)
業種
情報通信業
事業内容
プロジェクト管理ツールの提供、企業向けウェルビーイングサービスの提供、アジャイル開発によるシステム構築

働き方・休み方改革に取り組んだ背景と狙い

・創業前にソフトウェア開発エンジニアとして働いた経験のある代表取締役CEO(以下、CEO)は、IT業界の過酷な労働環境に疑問を抱き、IT業界の働き方を変える鍵は開発手法にもあるのではないかと考え、「アジャイル開発」を実践していた。「アジャイル開発」とは、短期リリースを繰り返しながら仕様の変更に柔軟に対応していく開発手法である。クライアントの要望をより反映しやすいこの手法は、軌道修正や不具合への対応が迅速に行えるため工数を抑えることができ、開発現場でありがちな納期間際に無理な働き方することを防ぐことが可能になる。
・創業にあたり、素早く価値を提供することと残業させない働き方の両方が「アジャイル開発」によって実現できると考え、顧客満足度・開発者の満足度を両立させつつ、IT業界を良くしていきたいという思いも込めて、社名を「アジャイルウェア」にした。また、創業以来「人を大切に」の思いのもと、急成長をあえてしないことや、性善説に基づいた自由な働き方をすること、社員の心理的安全性を高めていくことなどに取り組みつつ、社員の対話の中で「Feel Goodな明日をつくる」仕組みを計画し、実践している。

主な取組内容

人を大切にする経営を実践し、本当の「働きやすい」を追求

・本当の「働きやすい」を追求しており、一例として、柔軟にトライ&エラーできる環境づくりをするために、チームごとに月1回程度の振り返りを実施し、自分たちの現状や課題をチームとして包括的に把握し、改善する機会を設けている。また、スキルアップ支援の制度を設けたり、副業を認めたりしている。
・無理をしてまで仕事をしないというポリシーを徹底しており、CEOからも「できなかったら仕方がない、諦めて休みを取ろう」と伝えている。案件の進行上、納期が厳しく顧客との調整が必要な場面には、CEOが自ら調整することもある。

隔週週休3日制をトライアル導入

・CEOは、以前より長時間働けば働くほど成果が上がるわけではないと考えており、週何時間の労働が成果を上げるのに最も適しているか、週休3日にして週32時間労働の方が成果は上がるかどうかを模索し、証明したいとの思いを持っていた。そこで、2022年にCEOより、給料を下げずに週休2.5日制を導入することを発表した。しかし、チームへの影響や顧客への影響を懸念した社員から、導入は待ってほしいとの声があがった。そこで、有志による検討委員会(2525会)が発足し、課題や懸念事項、実施ルール、継続・中止の判断基準を検討した。議論の中で、「半日休みだと切り替えが難しく本当の意味でリフレッシュできない」といった意見が出たため、週休2.5日制ではなく、まずは隔週で週休3日を試行することとなった。将来的には完全に週休3日にすることを見据え、アンケートなどを通じて社員の反応を確認し、その後の展開を検討することとし、2022年8月から2023年3月まで隔週週休3日制のトライアルを実施した。
・トライアル期間中は、給料は据え置きつつ、第2・第4水曜日を全社として休みにする仕組みとした。水曜日を休みとしたのは、土日と水曜日を休みにすることで、他の日(月・火・木・金)が必ず休み後か休み前になり、リフレッシュできるのではないかと考えたためである。また、職種毎で休む日を変えると、他の職種から休みの日に連絡が来たりする可能性も考えられたため、きちんと休めるようにするため全社一律で第2・第4水曜日を休みとした。
・隔週週休3日制の導入にあたっては、取引先を招待して実施した10周年記念パーティの際に施策の発表を行い、理解を求めた。顧客はこのような働き方を理解・応援してくれており、顧客離れにはつながっていない。
・2022年12月に実施した社員アンケートでは、95%の社員がウェルビーイングの向上につながったと回答し、「他の日の生産性を上げる意識につながった」「副業やスキルアップの勉強がしやすくなった」「平日に自分のことができるので、土日に子どもと過ごす時間が増えた」「自分の時間が増えるだけでストレスが和らぐことがわかった」「自身のモチベーションは高くなった」等の声があった。
・トライアルの実施前には、休日の増加により売上が下がることを想定していたが、実際は売上や社員数が右肩上がりだったため、隔週週休3日制を正式導入することとなった。それに伴い、年間休日も153日で固定している。
・第2・第4水曜日を休日とすることに加え、第1水曜日はDockDayとして、アサーティブ研修や、哲学的な対話などを行い、社員皆で立ち止まって振返る時間としており、業務を行わない水曜日を増やしている。将来的には完全週休3日制を目指したいという社員もいれば、隔週週休3日制を維持してほしいという声もある。

一人ひとりのライフスタイルに合わせた自由な働き方を実現

・一人ひとりがライフスタイルに合わせて、働きやすい時間、働きやすい場所を選べるようにするために、フルフレックスとリモートワークを導入している。
・フルフレックスは創業当時から導入している。性善説に基づいて運用しており、例えば午前中に美容院に行ってリフレッシュしたり、夕方離席して子どもの迎えに行ったりすることも柔軟にできるが、そうした際には理由の報告や上司の承認を得なくてもよいとしている。
・リモートワークは、新型コロナウイルス感染症拡大前から実施できる環境を整えていたが、あまり利用されてはいなかった。新型コロナウイルス感染症拡大をきっかけとして、2020年2月~2022年9月までは原則フルリモートワークとなった。
・フルリモートワークを開始した2020年には、リモート環境のサポートとして、リモートワーク光熱費手当や、リモート環境改善手当、サブディスプレイの支給を行ったほか、在宅勤務時間内のお菓子・飲み物代の補助等、様々なwithコロナサポートを行った。自宅・オフィス以外での勤務も認め、カフェやコワーキングスペースで仕事をした場合の費用を会社が負担したり、「運動不足、一緒に解消がんばろう手当」(現在は運動促進福利厚生アプリで運用)を支給して社員の健康増進を図る取組も行った。
・当時は、リモートワークでも社員同士がコミュニケーションを図れるよう、バーチャルオフィスを導入したり、オンラインによるボードゲーム大会、ラジオ体操、デイリーミーティングなど短時間でもお互いの状況を確認する機会を設けるなど、工夫していたが、助け合う文化や信頼関係の構築が難しく、メンタル不調など、離職・休職の原因にも気づきにくい状態になっていた。そこで、2022年10月からは、業務外での雑談も含めて交流できる機会も大切という考えから、月1回~数回程度の部分出社制とし、週1回程度の出社を推奨した。2023年9月からは、出社促進のために出社手当(2,000円/日)とランチ手当(500円/日)の支給を始め、週2回程度出社してもらうことを目指してきた。また、さらに出社を促進するため、ウェルビーイングオフィスへの移転を進めることとした。

ウェルビーイングオフィスへの移転

・社員の働きやすさを最重視し、2025年4月より大阪オフィスを物理的な働きやすさを実現するために作ったウェルビーイングオフィスに移転した。
・「自宅よりも居心地の良いオフィス」を作ろうと、2024年6月に有志社員によるプロジェクトチームを発足した。プロジェクトチームでは、社員の要望の洗い出しや他社のオフィス見学を行い、社員とCEOの間での議論やデザイン会社との打合せを経て、移転の実現に至った。新オフィスでは、働き方に合わせて執務スペースを選べるほか、ボルダリングができる壁やトレッドミルデスク、ハンモック、瞑想ルームなども設置している。
・社長からは原則出社してもらえるよう呼びかけているが、コロナ禍で入社した社員が約半数であり、フルリモートワークに魅力を感じて入社した人も多いため、様々な声もある。そこで、社長と社員の間を取り持つ組織である生徒会が折衷案を取りまとめ、育児、通院など、事情がある人は、リモートワークも可能としている。
・大阪オフィスでは、在籍する約40名のうち、1日平均15名弱が出社している。
・引き続きリモートワークを利用する社員もいる中で、社内設備のメンテナンスのために出社しなければならないコーポレートチームなど、出社が必須の社員の負担を鑑み、出社手当・ランチ手当は支給を続けている。

取組の成果・展望

【法定外労働時間の推移】
<2019年度>(月平均)9時間17分
<2024年度>(月平均)2時間44分

【年次有給休暇取得率】
<2024年度>年間平均取得率:65.7%

取組の成果

・もともと自由な働き方を魅力に感じて求人に応募してくれる人は多かったが、様々な取組や人事担当者の努力によって、中期的にみた離職率は低下し、求人への応募数も増加している。ワークエンゲージメントのスコアも全体的に上昇傾向にある。隔週週休3日制を導入していることで、自由な働き方ができるという魅力はさらに高まるのではないかと考えている。
・オフィス移転から2か月時点の社内アンケートによると、移転前と比較して「出社したい」という意欲を持つ社員が27.8%から47.5%へと増加した。また、コミュニケーションの機会が増えたことやオンオフの切り替えがしやすくなったことにより、約7割が「モチベーションが上がった」と回答している。
・複数のワークスペースや気分転換できる場所、自由に飲食できるスープやお菓子の充実などにより、「自宅よりも居心地の良いオフィス」というコンセプトを実感している社員が約半数に上る。

今後の展望

・今後も、ウェルビーイング経営のために、何が社員の幸せにつながるかを起点に働き方・経営を考え、人と人の交流・コミュニケーションも大事にしつつ、自由な働き方、心理的安全性の高い組織づくりを続けていきたいと考えている。ウェルビーイングのあり方は人それぞれであるため、社員の率直な声を聴きながら、それぞれの社員が「いいな」と思える会社にしていきたいと考えている。また、ダイバーシティ、価値観の多様性も大切だと考えており、障がい者雇用やLGBTQの方々が働きやすい環境づくりもより推進していく予定である。
・多様な働き方を尊重する企業が増える一方で、悩みや相談を一人で抱え込み、精神的な負担から離職に至るケースもみられる。顔を合わせて気軽に会話できる空間の存在は、心理的安全性の向上にも寄与すると考えている。
・今後も「ウェルビーイング」を経営の軸に据え、オフィス環境にもその思想を反映させながら、社員が「居心地が良く、前向きに働ける場」と感じられる職場づくりを継続していく。

(R8.3)

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