疋田産業株式会社

事例カテゴリ

  • 所定外労働削減
  • 年休取得促進
  • 多様な正社員
  • 朝型の働き方
  • テレワーク
  • 勤務間インターバル
  • 選択的週休3日制

企業情報

疋田産業株式会社
企業名
疋田産業株式会社
PDF
所在地
石川県
社員数
98名
(時点:2023年2月)
※パート、派遣社員含む
業種
卸売業,小売業
事業内容
機械部品・工作機械・工業用資材の専門商社

働き方・休み方改革に取り組んだ背景と狙い

当社では、2019年度~2021年度の中期経営計画において、「社員の幸せを実現するための働き方改革」を全社横断のテーマに掲げている。これを会社の強い意志と共に推進するため、2019年4月に、経営トップである社長が自らリーダーとなる「働き方改革推進プロジェクト」を発足した。また、「頑張った人がフェアに評価され、社員がいきいきと働ける、風通しの良い職場づくり」という方針のもとに、人事制度の改正も実施した。

主な取組内容

トップメッセージ

経営方針に「従業員に対する適切な健康管理」と「業務効率化による生産性向上」を掲げており、経営方針を全社員に表明。

従業員の健康づくり

従業員が元気に勤められることを最重要の課題と捉え、定期健康診断の受診率100%と協会けんぽからの保健指導の受診率も100%を目指すと共に、45歳以上を対象に人間ドックの受診を推奨し、半日ドックについては勤務時間内での受診を可能とした。また、受診費用の会社負担分について、12,000円から20,000円へ増額するとともに、59歳までの上限を撤廃した。
また、体組成計と血圧計を設置し、屋内禁煙や喫煙場所の指定にて受動喫煙対策等も行っている。さらに、全従業員を対象に健康維持、増進する取組として『健康チャレンジ』を2019年より実施しており、各個人が毎日継続して無理なく取り組めるものを目標に設定し、健康への意識付けを高めている。取り組みのマンネリ化を防ぐ為に、飲料メーカーと連携し、期間内に規定の歩数を歩いた従業員には、飲み物を配付する等の取り組みを実施している。
そのほか、希望する従業員に対しては、インフルエンザ予防接種費用の全額を負担している。

業務効率化への取組

DX推進により稟議書等の電子申請承認においてはワークフロー化で業務効率と決済スピードが高まったほか、給与明細書を電子クラウド化し、各自がウェブ上で確認することとしたことにより、紙での印刷、封入、配付という作業が不要となった。
社内間での会議は、WEB会議システムを用い、移動時間の短縮でタイムリーな開催が可能となった。

高年齢者の活用の取組

65歳以降も元気に働ける職場づくりを目指して、高年齢者の再雇用後の継続雇用を実施。

年次有給休暇の取得促進の取組

年次有給休暇の取得促進にむけて計画的付与制度を活用した。また、連休の間にある出勤日を有給休暇取得推奨日と設定して、メールや文書回覧で周知した。

在宅勤務

新型コロナウイルスの拡大に伴い、保育所・学校の休園・休校等により子どもが家にいるため、やむなく仕事を休まざるを得なくなるなど、弊社の内勤スタッフの多くがコロナ禍での子育て状況に悩んでいた。そこで、テレワークをしやすい環境を整備するため、デスクトップパソコンに代わりノートPCを支給したり、FAXを電子データへ変換したりするなど、テレワークを行いやすい環境を整備した。
またDX化を図り、働き方をアップデートし、様々な個々の状況に寄り添えるように積極的な投資を実施した。

時差出勤制度

子育てと仕事の両立、体力・健康面に不安がある高年齢者等、従業員が各自の事情に応じて柔軟な働き方ができるよう、時差出勤制度を導入した。

DX体制の推進

生産性の向上を目的として、新基幹システムを2020年5月より本格稼働している。受発注業務は従来より紙で出力して人手で入力していた受信ファクスを電子化し、データ化を行うことで注文データを弊社マスターと照合して自動的に受注・仕入先に自動発注を処理する既存のEDIで受注処理をテスト中である。作業効率のUPと入力ミス防止の効果が期待される。

取組の成果・展望

取組の成果

これまでの取組の結果として、下記のような認定を受けることができた。
2019年 5月 かがやき健康企業宣言 認定(全国健康保険協会)
2019年 7月 いしかわ健康経営宣言企業 認定(石川県)
2020年 6月 健康経営取組事業所 認定(白山商工会議所)
2021年 3月 いしかわ健康経営優良企業知事表彰受賞(石川県)
2022年 4月 令和3年度ワークライフバランス企業知事表彰受賞(石川県)
2023年 3月 健康経営優良法人 2023 認定(経済産業省)

個別の取組の成果として、高年齢者の活用に関しては、経験不足による若手社員の迷い・不安に対して、経験豊富な高年齢者からのサポートを受けることにより、若手社員の自信につながり、知見・提案力が向上している。一方で、高年齢者には体力・体調面での不安や、ITやデジタル化への対応がスムーズにいかないケースもあり、若手社員のサポートが必要となっている。
DX化に関しては、空いた時間を活用し、納期回答の迅速化等、顧客満足度につながる仕事の割合を増やすことができている。
近年ではコロナ禍で社内間のコミュニケーションが取りづらい中、Teamsのコミュニケーションツールの導入、若手社員への勉強会、適宜部署構成の見直し、社内コンビニの導入、テレワーク環境の導入といった職場改善にも取り組んでおり、今後も更なる従業員の満足度向上に繋げていきたい。

今後の展望

社員全体が健康であることを大前提としたうえで、高年齢者には再雇用の拡大、子育て世代には働きやすさへの取り組み、若手世代にはDX導入推進といった施策を進めることにより、世代ごとに抱える問題を改善することで、従業員の満足度向上に繋がっている。今後も更なる改善に全社員一丸となって取り組み続ける。

(R5.3)

以下の事例も是非ご覧ください。

事例を評価する