大森機械工業株式会社
事例カテゴリ
- 年休取得促進
- 計画的付与制度
- 時間単位年休
- 特別休暇
企業情報
企業名 |
大森機械工業株式会社
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所在地 |
埼玉県越谷市
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社員数 |
587名(平成30年5月期)
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業種 |
製造業
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労働時間・休暇制度 |
■労働時間関連
・労働時間制度:通常の時間管理(8時30分~17時30分)が中心 ・所定労働時間:8時間 ・時差勤務制度あり(6時半から30分刻みで10時まで始業時間を選択) ■休暇関連 ・年間所定休日数:121日 ・半日・2時間単位での年次有給休暇の取得が可能 ・お盆に年次有給休暇を1日計画付与 |
働き方・休み方の現状と課題
1 働き方の現状(平均所定外労働時間、部署や職位、時季等による偏りの有無等)
・全社での残業時間の平均は月30時間程度で、月45時間を超える社員の割合は3割程度。
・部門別にみると、設計部門で繁忙期には長時間労働になる社員もいる。
2 働き方に関する課題(労働時間の長さ、時間や場所の柔軟化、育児・介護等との両立者の働き方等)
・設計部門の強みは、顧客の要望に合わせたオーダーメイドの設計を行うことなので、高いスキルを持った人材が必要。そのため、人材育成に時間がかかる。毎年10名程度採用しているが、売上の伸びに対して育成が追いついていない状況である。
・近年大幅に受注が伸びているため、生産力の強化が不可欠である。現在の生産体制に対して、受注量や難易度が20~30%上回っている状況。生産物の複雑化も進んでいるため、案件の難易度が高まっている。
・在宅勤務の導入は検討中。自宅でできることで、育児や介護との両立や、出勤が難しいときに役立つことはわかっているが、そのための環境を整えることが難しい。管理本部と営業職はどこでも仕事ができる環境だが、製造職や技術職は難しい。データのリスク管理も必要になる。
3 休み方の現状(平均年次有給休暇取得率(日数)、部署や職位、時季等による偏りの有無等)
・2018年の年間所定休日は121日である。基本的に週休2日だが、年末年始とお盆を休日とするため、その振り替えとして年に3~4回土曜日出勤がある。土曜日は経営計画の報告会などを行っている。
・年次有給休暇の平均取得日数は平均10.4日、取得率は62%である。
4 休み方に関する課題(休暇取得日数、連続休暇取得状況、希望する時季での休暇取得の状況等)
・設計部門は取得が難しい。ただ、ひとつの案件が終われば休む期間が取れるので、他部門と比べて極端な差はない。
休暇取得促進に係る取組
1 働き方・休み方改善(特に休暇取得促進)に関する方針・推進体制
・以前は、残業削減委員会を立ち上げ、資料の事前配付や30分以内での実施、タイムキーパーの設置など、会議の運用ルール等について検討し、全社展開をしていた。今はルールが浸透してきたため、委員会は解散した。
・現在、社長特命室という組織横断的に構成されたプロジェクトチームがあり、その中の1つに働き方改革チームがある。メンバーは若手が中心で、通常業務と兼務している。
・働き方改革チームの役割は、業務内容の効率化や残業削減の方法等について検討することであり、社長への提言も行った。
2 導入している休暇関連の制度及び取組内容
・有休カウント12という取組を実施し、年間12日の取得を目標としている。また、5日連続休暇(土日含めると9日間)を取得することを推奨している。
・毎月部署の1人あたり平均取得日数を算出し、役職者(部長職以上)に還元することで、自部署の取得状況や他部署の状況を把握してもらう。会議でも部署ごとの状況を共有している。
・お盆は、年次有給休暇を1日計画付与としている。来年は2日の予定。
・永年勤続(15年、25年、35年)で特別休暇を3~5日取得できる。
3 休暇取得促進に係る課題(取組を進める上での失敗談など)及び改善に向けた工夫
・今年6月より、有休を社員全員に一律20日付与するという制度に変えた。変更したのは、連続5日取得を推奨する上で、もともと付与日数が10日しかない人の場合、残りが5日になるのは不安という声があったためである。これにより、年次有給休暇が不足することを心配せずに休暇を取得できるようになった。
4 社員の休暇の質を高める取組(休暇の事前計画、休暇中の連絡ルール等、安心して休むための工夫、休み方のアドバイス、自己啓発・家族との時間の確保等)
・休暇取得のための取組は部署単位で行っている。たとえば、総務課と人事課では、年間スケジュールを作成し、いつ連続休暇をとるのか事前に書いてもらい、その時期になると、仕事を調整しながら計画通りに休めるようにサポートし合っている。
・他の部署でも、休みの予定は1ヶ月ほど前から共有している。2~3ヶ月先までスケジュールが埋まっている部署もあるので、早めの計画が重要である。
・土曜に家族参加のイベント(バーベキュー、バスケット、スキーなど)を実施している。イベントを実施することにより、休日出勤をしないように促している。
・年次有給休暇を申請しづらいという声もあったので、誕生日休暇を奨励したり、子どもの看護目的の休暇を取得しやすい環境を作る取組を実施してきた。
・各社員が持つスキルの状況をシステムで管理しており、ウェブ上で誰でも見ることができる。これにより、1人しかできない業務があれば、他の人を育成するということができるようになったため、休暇時の代替要員の確保が行いやすくなり、休みやすさにつながっている。
休暇取得促進による効果(職場における変化や、社員満足度への貢献等)
・有休カウント10(現在は12)の取組によって、休みやすくなったという声は社員から聞かれる。取組を始めたときは、1週間もいないと仕事が止まってしまうという人が多かったが、今では、誰が代わりに仕事をするかということを考えるようになっている。
働き方・休み方改善(特に休暇取得促進)に関する今後の展望
・現場でそれぞれの仕事の仕方が変わってきているため、どのような仕事をしていて、何に困っているのかをヒアリングしながら、対応していく必要があると考えている。
・現在、保守部門について管理職層・主任層・若手層にわけて仕事の進め方等に関するヒアリングを行っており、今後各部門に展開していきたい。
・残業削減等を行う中で、給与体系の見直しも必要となっている。人によっては年収の2~3割を残業代が占めている場合もあるため、残業削減とのバランスを考えていく必要がある。
・シニア層や外国人労働者も今後増員していく予定であり、そのためにも給与体系を含めた幅広い働き方の見直しが必要となってくると考えている。