ばば歯科医院
事例カテゴリ
- 所定外労働削減
- 年休取得促進
- 多様な正社員
- 朝型の働き方
- テレワーク
- 勤務間インターバル
- 選択的週休3日制
- ワークエンゲージメント
企業情報
企業名 |
ばば歯科医院
|
---|---|
URL | |
所在地 |
山梨県甲府市
|
社員数 |
9名
|
業種 |
歯科診療業
|
取組事例
取組の目的 |
・以前から歯科衛生士の採用は職種柄、人員不足となりがちな状況がありました。またそれにより、オーバーワークが発生していました。
・何とか現状を改善し職員が働きやすく、快適な職場を形成したいと考えていました。 ・またこの医院に勤務する魅力を発信し、新規求人に訴求することは大変重要であると考え、そのためには就業環境の改善はとても大切であるとも考えていました。 |
---|---|
取組の概要 |
<現在の取組>
・DX化(デジタル技術の導入と活用による業務の見直し)を推進し、省力化を図ることを決定しました。そのために以下の施策を実行しました。 【取組体制の構築】 ・労働時間等設定改善委員会を開催することとし、労使での話合いを2か月に1回開催してきました。 【年次有給休暇の時間単位付与】 ・従来から年次有給休暇の取得はされていましたが、さらなる取得促進のため時間単位の年次有給休暇を導入することとしました。 ・それに伴い、上記改善委員会において時間単位でも年次有給休暇が取得できるようになったことを説明しました。その時点では、職員からは人数が少ないことによりなかなか取得はできないとの話もありました。 ・しかし、2021年9月と11月の会議に時間単位年休についてしっかり説明、周知をした結果2022年1月の会議の段階で、少し早めに帰りたいというような場合に時間単位での取得が見られるようになりました。引き続き取得促進のための声掛けを継続しました。 ・2022年5月には年次有給休暇の100%取得を確認できるまでになりました。 ・ドクターにもシフト制を導入しており、院長自ら休暇を率先して取得し、職種に関係なく全職員が年次有給休暇をしっかりと取得しています。 【労働時間に関する取組】 ・会議を開催しはじめた当初は職員の人数に比して業務量が多く、時間外勤務がありました。特に予約管理については紙の予約表による管理であったため、キャンセルが出る都度、連絡や確認、院内周知といった業務が発生していました。また、受付人数が複数であったため、その台帳の共有についても困難がありました。 ・そこでデジタル予約システムを導入することとしました。それにより、チェアサイドでの予約業務が可能となり、受付での電話による予約対応業務が大幅に削減し、時間外勤務の縮減につながりました。 【コロナ特別休暇】 ・新型コロナウィルス感染症の感染拡大防止のため、職員が罹患の疑いがある場合や、小学校・幼稚園等の休校に伴って子の面倒を見る必要がある場合、同居の高齢家族がいる場合は申出により、有給での特別休暇を取得できるように制度を作りました。 ・職員には、スタッフ間でのクラスターを防止することにより、職場内での安全を確保するとともに大事な患者様の安全を守ることにつながる、ということや、家族内で感染者が出た場合は家族の誰かが休まなければならなくなることが多いと思うので、その際には当該休暇を取得してほしい、と院長から職員に説明しました。 ・また小学校に在籍する子供がいる場合を想定した制度としたものの、中学生以上の子供のいる職員にも適用拡大することとしました。結果として中学生以上の子供を持つ職員からの取得がありました。 【その他の業務改善の取り組み】 イ. トリートメントコーディネーターソフトの導入: レントゲンや口内写真等を患者さんと情報共有しながら、治療内容を説明するためのソフトウェアを導入しました。当該ソフトウェアが導入されることにより、正確に必要な情報を能率よく患者さんに伝達することが可能となりました。 ロ.3Dデジタルスキャンの導入: 従来歯形を取るために石膏を練り、直接歯形を取って歯科技工士に渡す、その後クラウンの成型を依頼するなどの業務がありましたが、3Dスキャンで読み取りそのデータを歯科技工士に転送し、3Dコピーで型を作るという方法に切り替えました。それにより歯形作成のための業務が効率化されました。 ハ.ウェブ回覧板の導入と活用: 会議で出た意見をカード化し、議案についての意見をその場で入力し議事録作成、次の会議に活用しています。また、労使ともにこの回覧板に意見投稿することにより、意思疎通がタイムリーなものとなり、情報共有が進みました。 【取組に当たっての工夫】 会議を開催するにあたっては、職員にわかりやすく説明することに注力しました。 また勤務時間の縮減については、なんとしても所定勤務時間を縮減したいということと、労働時間が減っても給与の水準は維持かそれ以上にしたいという気持ちで取り組みました。その結果、6.3%の昇給を実施することができました。 <今後の課題・取組> HP内にも上記取組の説明を掲載するなど、周知を図っていきたいと考えています。 また現在、人材育成用ソフトウェアを活用し、各個人の歯科技工的なテクニックを現在蓄積中です。スキルのある職員がデジタルマニュアルを作成しています。今後は、職員が技術向上したいと思ったときには、いつでもスキルアップできるようにiPadから閲覧し情報共有できるようにしていこうと考えています。 |
現状とこれまでの取組の効果 |
○所定外労働時間について
2021年度には月20時間を超えて時間外勤務をする職員もいましたが、2022年にはほとんどなくなりました。2023年現在では、全員月1~2時間の時間外勤務となりました。 ○所定労働時間の縮減について 時間外勤務がほとんどなくなったことにより、所定労働時間の削減が現実的になりました。そこで、2023年にマネジメントグループのミーティングを重ね、所定労働時間を1時間短縮し、週5時間の所定労働時間を縮減しました。 ○年次有給休暇の取得促進率 以前から、年次有給休暇についてはほぼ100%取得してきましたが、時間単位年休が導入されたことにより、活用しやすくなりました。 |
(R5.12)