株式会社永和システムマネジメント

事例カテゴリ

  • 所定外労働削減
  • 年休取得促進
  • 多様な正社員
  • 朝型の働き方
  • テレワーク
  • 勤務間インターバル
  • 選択的週休3日制
  • ワークエンゲージメント

企業情報

株式会社永和システムマネジメント
企業名
株式会社永和システムマネジメント
PDF
所在地
福井県福井市
社員数
217名
業種
情報サービス業(ソフトウェア開発)

取組事例

取組の目的
どのような時代でも生き生きと仕事ができる環境づくりに力を入れ、ソフトウェア開発を通じ、日本のみならず世界で活躍したいといった社員の「多様な働き方」を受け入れる環境を、社員目線で作っていく。
取組の概要
【テレワークの取組及び実施】
○取組のきっかけ
東日本大震災による電力危機に伴い、電力会社からの節電要請の影響を受けた(特に東京支社)。それをきっかけに、生産性や品質を落とさず節電につながるよう、また、公共交通機関の間引運転や、おさまらない余震の中を通勤しなければならない社員の苦痛などの負担を軽減できる方策の一つとして、在宅勤務のトライアルを行い、2012年8月から本格的にテレワーク制度を導入した。

○対象者及び勤務形態
・テレワークを利用できる社員の範囲は、セキュリティ上の制限を受けない業務に従事しており、かつ独立して業務遂行できる能力を有すると承認した者と定めている。
・勤務時間は、就業規則で定めた所定労働時間を限度とし、所定外労働時間及び深夜時間外労働は原則無しにした。
・以前はテレワークを行う場合、超過勤務(残業)を認めず所定労働時間での勤務とし、また、テレワーク日数を週2回、月8日以内に限定して実施していたが、コロナ禍となってからはこれらを限定せず実施している。
現在では東京支社は約70名の全員がテレワークを実施し、本社においても半数程度がテレワーク勤務を行っている。テレワーク勤務は自宅が多い。
・業務遂行にあたっては、クラウドサービスやVPN(バーチャル プライベート ネットワーク)をはじめとして、電子メール、社内SNS、Web会議システムといったツールを活用する。
・開発プロセスの見える化を図り、朝会をZoomで実施し、アジャイル開発(短期間の設計・実装・テスト・リリースを繰り返してプロジェクトを進める方法)でモダンなチーム作りを行っている。
・リモート中に困ったことがあれば、チャットツール等を用いて気軽にチーム内で連絡相談を行い、業務の効率化を図っている。
・在宅勤務に必要なパソコン及び周辺機器は、会社貸与の物を所定の手続きを経た上で使用することを原則とし、その他通信代などを補填する目的で在宅勤務手当を設けた。

○導入(利用)システム
<Google Workspace>
・Google Workspace(クラウドツール)を導入したことで、社内に保管しなくてはいけないファイルを除き、インターネット環境があればどこからでも資料を参照でき、仕事をすることが可能となった。
・このシステムでは、保管したドキュメント(マイクロソフトのWordに相当)、スプレッドシート(マイクロソフトのExcelに相当)などを、複数人で管理・共有・編集、同時編集も可能なので効率的である。他にカレンダーやビデオ会議ツールなども含まれている。

<チャットツール(Idobata)> ※一般向けサービスは提供終了
・自社で開発したチャットツール(Idobata)はチーム開発にフォーカスしたグループチャットであり、テレワーク時の勤務開始・終了・休憩などもリアルタイムに共有確認できるため活用している。
・Idobataにルームを作成し、朝にその日の作業を宣言、夕方に進捗を報告といった使い方をしているプロジェクトもある。

<Web会議システム>
・お客様のセキュリティ要件にあわせ、テレビ会議システム以外に、各種Web会議システムも活用している。異なる拠点間で朝会・夕会を実施するほか、お客様との打ち合わせに利用しているプロジェクトもある。出張旅費などのコスト削減にも結び付いている。
・チャット(文字)で朝会・夕会を実施しているチームでも、込み入った相談などがあるときはWeb会議システムを使っている。

【働き方改革への取組】
○時差出勤制度
・もともと8:00~9:30だった時差出勤制度の始業時刻幅を広げ、7:00~11:00の範囲で設定できるようにした。
・設定時刻より早く出社した場合はその時刻がその日の出社時間となるため、「その日その日の保育園・学校の都合に合わせて出退社する」、「通勤ラッシュを回避する」といった社員の個々の事情に合わせた柔軟な対応が可能となった。

○半日有給休暇制度
・午前/午後の区別なく半日分(4時間)の有給休暇を取得できる制度を取り入れており、勤務の合間(中抜け)や1日の中で分割(例:始業時刻後1時間+終業時刻前3時間)についても利用可能となっている。
4時間の休暇を柔軟に取得できるようになったことで、通院の時間や子供の授業参観などに利用でき、有給休暇が取りやすい雰囲気が広がり、働きやすい職場となった。

○連続休暇制度(名称:ひといき休暇)
・3日間連続した有給休暇の取得を推奨する制度であり、土・日はもちろん、ゴールデンウィークや年末年始の大型連休に合わせ、3日間以上の連続休暇の取得も可能である。
まとまった休暇が取れるため、多忙なプロジェクトを終えた後のリフレッシュ、子供の卒業シーズンでの家族旅行、田植え・稲刈の農繁期などに利用されている。

○リモート社員
・本社及び支社での勤務(所属)が困難な社員で、テレワークのみの勤務を希望し、テレワークで成果を出せる社員と会社が認めた者が対象である。本社及び支社に勤務が必要な場合は、出張命令扱いとなる。
以前は、本社及び支社で勤務することを当たり前としていたため、事情によりUターンしなければならない社員は退職せざるを得なかったが、制度導入後は退職することなく勤務の継続ができ、優秀な人材の流出を防ぐことができた。
(例:東京支社の地方出身者が地元にUターンして実家からテレワーク勤務)

【その他の取組】
・会社内の環境づくりを大切にし、畳スペースを設けるなど、リラックスし業務ができる部屋を整えている。
・その他、本業に支障がない範囲での副業を認めている。
現状とこれまでの取組の効果
○テレワーク導入の効果
働き方の多様性、働き方改革につながる!!
① ワーク・ライフ・バランスの向上
・育児や介護中でも仕事の継続が可能
・その人にあった働き方の実現
② 魅力ある働き方
・優秀な人材の採用、退職・流出の防止
・生産性の向上(残業の減少)
③ 事業継続性の確保(Business Continuity Plan対策)
・パンデミックス(新型コロナウイルス感染症・インフルエンザなど)
・怪我(通勤困難な期間の利用)、大雪などの天候不順

○所定外労働時間の削減
以前は残業が美徳のように思われていた時期もあったが、令和2年は1か月平均16時間程度の残業時間で推移している。

○年次有給休暇取得率の向上
以前は取得率が40%前後の部署もあったが、現在では全部署において60%以上になっており、中には取得率が70%を超える部署もある。
(R3.6)

以下の事例も是非ご覧ください。

事例を評価する