共和電機工業株式会社

事例カテゴリ

  • 所定外労働削減
  • 年休取得促進
  • 多様な正社員
  • 朝型の働き方
  • テレワーク
  • 勤務間インターバル
  • 選択的週休3日制

企業情報

共和電機工業株式会社
企業名
共和電機工業株式会社
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所在地
石川県金沢市
社員数
260名
業種
製造業

取組事例

取組の目的
小ロット、多品種であっても利益を生み出す体制を構築するとともに、時間外労働の削減及び休暇制度の充実を図ることで、従業員満足度を高め、誰もがいきいきと働ける職場環境を作り、従業員の定着率アップを目指す。
取組の概要
<現在の取組>
○トップメッセージ
ものづくりの現場での生産性の向上と効率化は、人の価値をより高め、人の手にしかできない柔軟でクリエイティブな発想の創出を加速させます。当社は、働き方改革の必要性の理解と推進を図り、従業員の生活がもっと豊かで幸せであるようなキッカケをつくる存在でありたいと考えています。

○長時間労働の解消に向けた取組
→平成29年より勤務間インターバル制度(インターバル時間は9時間)導入し、従業員の休息を確保している。
→残業・休日出勤は、事前に申請し、管理者が当日に実施すべき業務と翌日にまわせる業務の選別等を行い、必要と認めたものだけを可能とすることで、残業等の削減を図っている。
→自らが労働時間を意識した働き方、メリハリのある働き方を意識してもらい、部下の手本となり先導出来るようなモデルになってもらうため、管理者もタイムカードの打刻を実施することとした。また、管理職が本来行うべき業務を見つめ直し、率先して効率化を進めるため、仕事を抱え込まずに、部下に任せることで部下の成長とモチベーションを向上させることを強く意識することを求めた。

○時間当たりの売上高UPを目標とする
→労働時間の総枠のみの削減では、従業員の士気低下や業務の萎縮を招きかねないことから、時間当たり売上高UPを試みる。
→「見える化」推進チームを発足し、受注から出荷までの見える化による業務の効率化。
→高効率設備の導入による内製化率の向上(塗装設備更新)
→2S、3S活動の推進による有効スペースの拡大とモノを探す時間等の削減。

○生産性向上に向けて
→キャッシュレス化(経理担当)
これまで経費精算を現金で直接手渡ししていたが、振込で決済することとした。
→外部コンサルタントとの提携
→「改善提案書」の募集制度
年2回社内で改善提案書による従業員の意見・アイデアを募集しており、作業順番の変更、動線に沿った部品の配置等、実際に実行することで生産効率の向上に結びつけている。

○年次有給休暇・その他休暇の取得促進
→2ヶ月に1日は必ず年次有給休暇を取得するルールとした。取得できなかった場合には、上司を通して1ヶ月以内での取得予定日を報告してもらう仕組みとしている。
→リフレッシュ休暇(勤続年数に応じて10年で1日、20年で2日、30年で3日を特別に付与。同時に旅行券も配布して取得を促進している)。
→年次有給休暇の積立制度(時効消滅した年次有給休暇を最大30日まで積立し、本人の私傷病や家族の介護に限り使用できる制度)の設定。

○その他(女性活躍推進の取組、ワークライフバランスへの取組、従業員の健康づくり等)
→育児休業制度の充実(女性取得率100%)
・育児休業は最大3年まで、また、育休から復帰した従業員の短時間勤務は小学3年生終了まで可能とし、いずれも法定を上回る期間となっている。さらに30分単位で始業・終業時刻を変更できる柔軟な制度となっている。
・配偶者(妻)が出産した場合の社員(夫)に1日の特別休暇が付与される。(取得実績は100%)

→まごサポ制度(平成28年度より導入)
妊娠中の娘や孫のいる社員(祖父母)をサポートするための短時間勤務制度。

→働きやすい職場環境づくり
・女性用トイレ・更衣室の拡張、食堂を改装し快適な環境の形成に努めている。
・専門知識・資格取得へのサポート。
・健康相談室の開設。
・機械製造工場の夏場・冬場の作業環境改善のため、空調設備を導入。
・インフルエンザ予防接種に補助金を出している。

→「金沢イクボス企業同盟」に参加
夏休みに子供の自社工場見学会を開催。親子で工作したり、昼食会を開いたり、家族の親睦と父母の仕事への理解を醸成している。

→障害者雇用への取組
障害者雇用についても積極的に取り組んでおり、支援施設からインターンシップを受け入れ、正社員となった後のサポート体制も充実している。


<今後の課題・取組>
○業務の偏りを平準化することで長時間労働の削減を行ってきたところであるが、経験豊富な従業員に業務が集中することもあり、生産量と業務配分の最適化を図りたい。

○高卒女性の採用にも力を入れており、インターンシップを受け入れる際には、先生に卒業生の成長を見てもらうことにより、学校との信頼関係を強め、当社の雰囲気にあった生徒の紹介をお願いすることで、ミスマッチが起こりにくい採用を目指している。

○従業員の教育機会の提供、教育支援をより充実させていく予定。
現状とこれまでの取組の効果
○対前年比一人当たり時間外労働は、30.1%減少(26h/月→18h/月)
○有給休暇取得率は、対同期間比11.2%増加し59.4%(2019/7~2020/6)
○女性従業員の比率は30%超(電装品製造工場に限れば60%が女性)。機械製造工場においても女性の組立作業員や溶接作業員を採用
○まごサポ制度の実績(これまで延べ7人が利用)

○主な表彰実績
平成25年:石川県ワークライフバランス企業知事表彰
平成27年:金沢市はたらく人にやさしい事業所表彰、障害者雇用優良事業所等 厚生労働大臣表彰、白山市仕事と生活が調和する優良事業所表彰
平成28年:経済産業省 新ダイバーシティ経営企業100選表彰
(R2.6)

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