社会福祉法人クオラ
事例カテゴリ
- 所定外労働削減
- 年休取得促進
- 多様な正社員
- 朝型の働き方
- テレワーク
- 勤務間インターバル
- 選択的週休3日制
- ワークエンゲージメント
企業情報
企業名 |
社会福祉法人クオラ
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所在地 |
鹿児島県薩摩郡
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社員数 |
233名
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業種 |
高齢者介護事業、保育事業
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取組事例
取組の目的 |
所定外労働時間の削減・年次有給休暇の取得促進を行うことにより、仕事と生活の両立に配慮した働きやすい職場作りを実現する。プライベートが充実することで、よりよいケアができ、職員・利用者・その家族も「私らしく」生活することができる。
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取組の概要 |
〈現在の取組〉
○トップメッセージと目標の明確化 残業時間の削減についてのトップメッセージとして、理事長・施設長から職員会議等の場で「基本的に残業はしないこと、翌日できることは翌日にすること」と発信している。所定労働時間内に業務を終了させることを徹底し、残業が発生しそうな場合であっても、交代制の強みをいかし「お互い様」と割り切って次の勤務者にバトンタッチしている。 事業計画において全社、部署ごとの残業時間数の数値目標を明示している。 毎月事務部門で部署ごと、個人ごとの残業時間数を集計し、管理職に報告している。 ○改善推進の体制づくり 所属長が労働時間に関する相談窓口の担当者になっており、子育て中の職員等の夜勤の制限や、家庭事情に応じた土日勤務の軽減等について適宜調整している。 ○残業手続きの厳格化 職員研修の場で「サービス残業がなぜいけないのか、サービス残業は絶対にしないこと」を説明している。また、残業は事前申請による許可制とし、やむを得ない場合のみ事後申請とするなど、残業を行う際の手続きを厳格にしている。 ○意識改善 働きやすい職場環境整備のためには労務に関する研修を継続的に実施することが重要と考え、年間の教育訓練計画を立て研修を多数実施している。新人研修では就業規則等社内制度の説明を実施し、まずは労使のルールを理解してもらうことから始めている。他にも人事考課研修(被考課者、考課者それぞれ)、ハラスメント防止研修を年1回実施している。 夕方に管理者が各部署を巡回し定時退社に向けて声掛けをしている。職員が定時に退社できる雰囲気づくりや、タイムカード打刻後にサービス残業をしている者がいないかの確認をしている。 ○情報提供や相談体制 前月の労働時間、残業時間、年次有給休暇の残日数について職員に通知している。 自社の労働時間制や休暇制度についてはパンフレットを作成しており、説明し、職員に配布している。 産業医の他に産業カウンセラーによるカウンセリングルームを設け、法定の面談以外にも所属長からのすすめや、本人からの申し出によるもの、新任役職者、新卒6か月目の者について受診勧奨している。 ○仕事の進め方の改善 休みやすい環境整備のため人員配置基準より1名以上増で対応している。また、すべての業務を代替できるわけではないが、違う部署同士でもできる範囲でフォローしあっている。 毎月の残業申請書の残業理由ごとに集計し内容を分析している。 何の業務に何時間くらい残業が発生しているか、なぜ日中処理できなかったのか、今日しなければならないのか、勤務時間の繰り下げ等で対応できないか、などについても検討しながら集計している。 残業の原因が突発的なものか恒常的なものかも分析しながらどの業務に何人配置すべきかを判断し、部署ごと、労働者ごとに業務がかたよらないよう人員配置の見直しをしている。 ○年休取得促進 ①毎月、1日ずつ計画的に有給休暇を取得するよう、管理職から職場全体に呼びかけることにより、休暇を取得しやすい雰囲気づくりに努めている。 また、毎月の実績で年休申請ゼロ日が連続2か月になった場合、管理職が当該職員に取得勧奨をしている。 ②毎月、取得日数を集計し、取得日数が少ない部署・個人には、管理職から勤務表作成者に指導し、取得できるよう勤務調整を行っている。 |
現状とこれまでの取組の効果 |
・介護のプロとして仕事に誇りややりがいを感じられるよう、人材育成のための研修を多く実施しているが、研修が職員にとって過度な負担とならないよう年間の教育訓練計画をたて、所定労働時間内に研修を実施できるようにしている。
国家資格取得奨励のためには、研修や社内勉強会の実施のほか、勤務上の配慮は必要不可欠であり、また私生活との調和のためにも、所定外労働時間の削減や年休取得促進は重要な取組みと考えている。 ・介護職員サポートのため「持ち上げない介護、ノーリフト」に取組んでいるが身体的な負担軽減だけでなく、これまで職員2人がかりであった介助が1人でもできるため業務効率化にもつながっている。 ・このような取組みの結果が以下のとおり所定外労働時間や年休取得日数の数値にあらわれている。 ○所定外労働時間(1人あたりの月平均所定外労働時間数) 平成27年度 4.9時間/月 平成28年度 4.0時間/月 平成29年度 4.5時間/月 平成30年度 4.3時間/月 令和元年度 4.2時間/月 ○年次有給休暇の取得日数(1人あたりの年平均取得日数) 平成27年度 6.8日 平成28年度 11.6日 平成29年度 11.4日 平成30年度 11.5日 令和元年度 12.5日 ○新卒者離職者数 平成27年度 0名 平成28年度 1名 平成29年度 0名 平成30年度 2名 令和元年度 1名 ○主な受賞歴 平成29年度 厚生労働大臣認定「ユースエール認定」 平成30年度 厚生労働大臣認定「えるぼし認定」 鹿児島県認定「かごしま『働き方改革』推進企業認定」 令和元年度 鹿児島県女性活躍推進優良企業表彰 |
(R2.4)