株式会社中部テクノス

事例カテゴリ

  • 所定外労働削減
  • 年休取得促進
  • 多様な正社員
  • 朝型の働き方
  • テレワーク
  • 勤務間インターバル
  • 選択的週休3日制

企業情報

株式会社中部テクノス
企業名
株式会社中部テクノス
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所在地
愛知県名古屋市名東区
社員数
64名
業種
測量業

取組事例

取組の目的
この数年に実行してきた「働き方の改革・改革・改革・・・」で少し疲れ気味状態であり、これからは「働き方の改善」モードに切り替えていきたいと思っております。
単に労働時間の削減・短縮とした「ワーク・ライフ・バランス」ではなく、ライフの「心」と「体」をメンタリング、研鑽、鍛えることで良質のワークを生み出すために企業サポートを積極的に実践していきたいと考えております。
取組の概要
○事業概要
・人工衛星・セスナ機・ドローン等を活用し、3次元空間地形データから道路・河川等の測量や古墳・山城等の文化財調査、赤外線画像による建物等の診断解析等、様々な計測・調査を行っている。

○働き方改革に取り組んだきっかけ
・およそ3年前は、長時間労働が当たり前でひと月当たりの時間外・休日労働時間数が80時間を超えることもあった。
・また、年功序列の特色が強かったため、努力をしても、評価や処遇に反映されないため、従業員のモチベーションは低下していた。
・これらを改善し、従業員が高い志をもって働けるように働き方改革に取り組むこととした。


<労働時間削減に関する取組>
○働き方改革を進めるためのトップ自らの所信表明
・事業主自身が「『働き方改革』はトップリーダーの志で決まる」と考えている。その志は①「実行力(権限行使・決断・スピード)」、②「情報編集力(マーケット・社内・ネットワーク)」、③「健康管理(心身調整・ゆとり・リフレッシュ)」の組み合わせである。
・その志をもとに、労働者に対し、労働時間削減・生産性向上等の方針をあらゆる機会(期首会議、月例会議等)を通じて事業主自らが発信している。

○時間外労働を行う際の事前申請及び特別条項適用時の協議の徹底
・日々の残業を行う場合は、事前に残業申請書を上司に提出させ、上司がその残業が必要かどうかをチェックしている。また、当該申請書は上司からの手書きによるコメントを記入するようにしており、上司と部下のコミュニケーションツールとしても活用されている。
・36協定の原則的な上限時間は1か月につき40時間と協定しており、特別条項も設けているが、原則的な時間を超えて特別条項時間で残業させる際は必ず、事前に労働時間の削減の対策を対象者と時間管理者で協議・検討し、その協議の記録を作成している。

○労使の話し合い
・毎月、労使の話し合いの場(当該事業場において「36協議会」と呼称している)を設けており、労働時間の削減等、様々な意見交換を行っている。
・36協議会の後に引き続き、事業主を含めた管理者が集まる幹部会が開催され、36協議会で出された意見要望を即座に決定することができるようにしている。このことによって、毎月開催される36協議会が形骸化することなく、参加者全員が高い意識で議論に参加することが可能となっている。

○人事・評価制度の見直し
・従来の年功序列型の評価制度を見直し、職務等級制度を導入した。これにより、労働者の企業貢献度合いを適正に評価できるようになり、その評価により、賞与や処遇(結果によっては飛び級での出世も可能)に反映されるため、労働者のモチベーション向上につながっている。
・正社員だけではなく、パート・アルバイト等の非正規雇用労働者に対しても、その能力や成果・経験を評価する処遇制度を導入し、誰もがその能力を遺憾なく発揮できるようにしている。

○業務の効率化について
・測量技術にドローンやセスナ機を利用し、写真・レーザー等で測量することで、従来は1現場に1週間程度を要していた測量が、最短で半日で終了するようになったなど、業務の効率化に成功している。また、遠隔で測量できることから、安全上の対策にもつながっている。


<福利厚生に関する取組>
○年次有給休暇を含めた特別休暇制度
・年次有給休暇は入社と同時に付与しており、付与日数は最大で30日とするなど、法定の基準を上回っている。
・各種特別休暇についても、夏季休暇・慶弔休暇・リフレッシュ休暇等、様々な休暇を用意しており、労働者のワーク・ライフ・バランス推進に努めている。

○福利厚生代行サービスの活用
・労働者にプライベートでも様々な体験をしてもらえるように、民間の福利厚生代行サービスと契約している。また、当該サービスはパート・アルバイトも含め全員が利用できる。
現状とこれまでの取組の効果
・取組の結果、労働者の長時間労働は解消され、3年前の実績では、原則的な時間外労働時間(40時間)を超過し、特別条項を適用する労働者が1年間に延べ34人であったが、昨年度は延べ6人と減少し、今年度においても、現状はゼロの状態が継続している。
・さらに、労働時間は削減したにもかかわらず、生産性向上に取り組んだことから、企業全体の売上及び利益は増加している。
・福利厚生を充実させていることから、既存の労働者の満足度向上につながるとともに、当該事業場への求職応募も増加傾向となっている。
(R1.11)

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