加賀発条株式会社
事例カテゴリ
- 所定外労働削減
- 年休取得促進
- 多様な正社員
- 朝型の働き方
- テレワーク
- 勤務間インターバル
- 選択的週休3日制
- ワークエンゲージメント
企業情報
企業名 |
加賀発条株式会社
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所在地 |
石川県加賀市
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社員数 |
21名
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業種 |
製造業
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取組事例
取組の目的 |
工作機械や産業機械などに取り込まれるばねを製造する当社では、年間2万アイテムを最低1個から製造する多品種・少量・短納期生産が特徴です。20年前から業務を抜本的に見直し、2012年に残業時間ゼロを達成、現在まで継続中である。さらに働き方改革を進めて労働時間を短縮し、「小さな企業でもここまでできる」ことを示したい。
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取組の概要 |
<現在の取組>
○トップメッセージ 人の人生は短い。仕事だけではもったいないので、いろんなことにチャレンジしてほしい。社員の健康、安全を守りながら会社を発展させる仕組み作りやワークライフバランスに取り組むつもりである。 ○長時間労働の解消に向けた取組 →約20年前までは月100時間の残業が当たり前だったが、大量受注をやめ、多様な種類を少量受注・製造する方向(多品種・少量・短納期生産)へシフトした。また、生産工程の見直し、最新の高性能設備の導入により、第一段階として、月20時間まで縮減した。次に、個人としてではなく、工程ごとのチームとしての残業の事前申告制を導入し、最終段階として社員の多能工化を進め、工程間の垣根を越えて仕事を助け合える仕組みを作り、残業時間ゼロを達成した。 →平成30年4月から毎月最終金曜日に時短勤務を開始し、1日6時間45分勤務とした。また、平成30年末から、1日の所定労働時間を7時間30分から15分短縮し、7時間15分とした。 ○年次有給休暇の取得促進の取組 →全社員が年間20日の年次有給休暇を取得し休むよう勧奨 多くの社員が年次有給休暇の全てを消化している。また、勤続年数が短く付与日数が20日間に満たない社員に対しても特別休暇(有給)を付与して年20日間の休暇を確保している。さらに、月2回の土曜日出勤日については、金曜日までにその週の仕事が終了していれば、土曜日は年次有給休暇を取得できるようにした。 ○生産性向上への取組 →設備投資を積極的に実施し、社員の所定労働時間の短縮に寄与している。 →大量受注から少量多品種生産に切り替えたことのほかに、業者を介さず、直接メーカーとの取引をするよう心掛けている。また、当社の方針としては、100万円×1社の取引よりも10万円×10社の取引をすることとしている。 →技術、社会的責任、労働環境の客観的な評価を得るため、国際標準規格の取得に向けた取組を行い、品質保証「ISO9001」、環境対策「ISO14001」、安全衛生「ISO45001」等を取得している。 ○女性活躍推進の取組 →残業ゼロを達成したところ、若い女性工員が増加、職場に活気が生まれたほか、若い人への技術の伝承が見込まれることで、取引先が当社を訪問した際にも「今後も安定した部品供給の継続が可能」というイメージが定着した。 ○ワークライフバランスへの取組 →全社員がフルタイム労働者であるが、育児休業を積極的に取得し、復帰後も育児短時間勤務(1日6時間30分)を活用するなど、育児と仕事の両立が図られている。 ○従業員の健康づくり →社員の体調が万全ならば、作業効率が上がり労災事故も減るとの考えから、社員の健康管理に万全を期すため、定期健康診断の結果に基づき、所見が認められた社員については個別に健康改善の目標を具体的に立て、健康管理に意識を向けさせている。 <今後の課題・取組> さらなる休日の増加、所定労働時間の短縮、利益の社員への分配を増やすため、継続的な業務の見直しや外部への理解・協力を求めていきたい。 |
現状とこれまでの取組の効果 |
残業ゼロを達成するため受注方針の見直しをしたところ、売上げは横ばいだが、利益率が上がったため、企業業績は伸びている。
また、原材料の価格高騰が起こっても影響を受けにくい会社となっている。 さらに、多様な働き方・休み方が可能となり、社員の士気の向上・人材の確保にも役立っている。 |
(H31.3)