株式会社日本ピーエス
事例カテゴリ
- 所定外労働削減
- 年休取得促進
- 多様な正社員
- 朝型の働き方
- テレワーク
- 勤務間インターバル
- 選択的週休3日制
- ワークエンゲージメント
企業情報
企業名 |
株式会社日本ピーエス
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所在地 |
福井県敦賀市
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社員数 |
358名
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業種 |
建設業
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取組事例
取組の目的 |
日本ピーエス働き方改革「3つのカエル」、①「環境をカエル」②「ツールをカエル」③「意識をカエル」ことを優先して取り組みます。
具体的には、業務環境や日頃使用する仕事道具等をより良いものに変えていく設備投資を積極的に行い、社員一人ひとりの働き方、時間の使い方、ワークライフバランスなどに対する意識を見つめ直し、自発的な「考動(考えて動くこと)」につながるような取組を推進します。 |
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取組の概要 |
<現在の取組>
○トップメッセージ 当社は今、「会社の持続的成長」と「社員の幸せ」という長期ビジョンを実現するために、第1次中期計画に取り組んでいます。キーワードは「人への投資」です。ものづくりの基本である「人を育てる」ことからはじめていきたいと考えています。 しかし、このビジョンを実現するためには、「社員のワークライフバランス」への取組は必要不可欠です。まずは、長時間労働が美徳であるかのような日本企業独特の風潮を変えていき、“働くとはどういうことか”という考え方そのものを見直し、労働生産性を高めることを意識しながら、過重労働の撲滅を早急に実現していきます。そして目指すところは、「社員の一人ひとりが、より良い未来の明るい展望を持ち得る企業風土づくり」であり、これを実現できるよう「働き方改革」に取り組んでいきます。 【「働き方改革」プロジェクトチームの発足】 長期ビジョンである将来構想において「社員のワークライフバランスの重視」を柱の一つに掲げ、第1次中期計画(2017~2019年度)においては「人への投資」を最重要課題として位置付けております。そして、政府による働き方改革の実現に向けた取組に、スピーディーに対応するとともに、実効性のある施策を推進していくために「働き方改革プロジェクトチーム」を2017年6月に発足しました。 ○環境をカエル 1「昭和のオフィス」から「成長し創造するオフィス」へ ①新オフィスへの機能集約 1.新オフィスへの機能集約 ・点在していた各本部を新オフィスに集約。 ・社員・部署間のコミュニケーションの頻度・密度を高める。 ・縦割り組織の垣根を取り払う環境をつくる。 ②得意とするプレストレスト・コンクリート(PC)技術を生かしたオフィス ・エントランスのPC構造の見える化と柱のない大空間を活かしたオフィスで、社外の方へ当社技術・製品を積極的に宣伝する。 ・社員がオフィスから「我が社の技術」を感じることにより、会社に誇りを持ち働くモチベーションにつなげる。 ③壁のないオフィスによる業務の見える化 ・パーティションを廃し、全てのミーティングスペースをガラス張りとした。 ・業務の可視化を行い、グループ間のコミュニケーションを促進する。 ・見る・見られることによる「ムリ・ムダ・ムラ」のある業務や会議を削減する。 ④クイックゼミナールの設置 ・図書コーナーを併設した開放的な空間は土足厳禁となっており、社外講習会や、各種報告会、プレゼン、VR体験など様々な会議や意見交換を行うだけでなくリフレッシュスペースとしても活用され、社員が交流する場ともなる。また、育児休業中の社員が子供を連れて、気軽に遊びにこられる場所としても利用されている。 ・さらに、本格的なコーヒーを提供する地元コーヒー店のカフェスペース(ビックカウンター)が近くに設置され、部署を超えたコミュニケーションや業務効率化に貢献している。 ⑤個人書類の削減とフリーアドレス化 ・工事等社外業務の多い社員を中心にフリーアドレス化を行い、個人脇机の収納スペースを最小化し書類を削減。 ⑥目的に応じたスペースの設置 ・ファミレスブース ファミレスのボックス席のようにこもり感があるブースをオフィス内に設置。 会議室の代わりに気軽なコミュニケーションができ、利用者の一体感を高める。 ・立会議スペース 各フロアに立ったまま打ち合わせができる場所を設け、会議の回数・時間を減少。 ・昇降テーブル 高さを調節できるデスクを設け、長時間座りっぱなしにならない工夫をし、健康に気を付ける。 2現場の職場環境の改革 ①現場と宿舎の距離短縮 ・宿舎となる賃貸アパートは、交通の不便な遠方の場所であったが、宿舎と現場事務所の距離を短縮し、一人一人の交通手段の確保を行ったことにより、通勤時間を短縮した。 ② 現場監督業務の業務削減 ・工事作業員宿泊用アパートの賃貸契約業務を本社・支店でサポートし、現場監督業務の負担軽減を図っている。 ③快適トイレの設置 ・工事現場で働く女性技術者のために女性専用トイレを設置し、働きやすくした。 ○ツールをカエル 1業務の効率化 ①Web会議システムの更新と情報通信技術(ICT)によるウェアラブルカメラ、タブレットの導入 ・Web会議システムで全国の支店や施工現場を結び打ち合わせを行う。新人の育成のためにも現場ですぐにアドバイスでき、情報共有と安全・品質の向上が図れる。 ・本社・支店のWebカメラから全国にある施工現場の進捗状況を確認できる。ウェアラブルカメラと接続したタブレット端末を組み合わせることで、現場の映像をリアルタイムで遠隔地にいる関係者への配信が可能。トラブル発生時などの際は、本社から指示を出しやすく、移動することなく効率的な業務が行える。 ②モバイル端末の付与、最新機器への更新 ・出張中の情報共有、決裁等による業務効率化、端末性能向上による写真管理やCAD等の作業時間の短縮を図る。 ○意識をカエル 1労働時間に対する意識向上につながる啓蒙活動の実施 ①時間外労働時間や休暇取得日数の見える化 ・本社、支店、現場事務所、営業所の労働時間が、労務管理システム、時間管理システムを導入したことにより、リアルタイムに把握できる。 ・各部署において、月の時間外労働時間(30時間内)と年次有給休暇取得(月1日)の目標を行動計画に掲げ、毎月進捗状況を把握する。 ②休暇取得予定表作成やノー残業デーの推進 ・各自が毎月自分の年次有給休暇取得日を予定表に入力し、部署内で調整を図るなど、取得促進のため自主的に取り組んでいる。(上司によって年次有給休暇が取りにくい状況であったが、予定表に書き込むことにより取得率が向上した。) ・8/1~31を夏季休暇取得奨励期間、8/10~20を集中消化指定日とし、連続休暇の取得(1週間取得する社員もいる)を促進している。 ・時間外の社内会議は禁止としている。 ・年次有給休暇の時間単位取得を1時間単位で導入。当日申請も可能。 ・「ノー残業デー」のポスターのデザインを何パターンか作成し、各職場で気に入ったポスターを掲示してもらい、毎週水曜日、18:00までに帰ることを推進している。 ③会議費用【人件費】の見える化 ・ムダな会議や会議運営のムダの削減を目指し、会議7カ条(会議の始まりに会議の目的を確認する等)の作成や「会議に参加した人数」、「管理職・一般職の時間単価」に「会議時間数」を乗じて、会議費用(人件費)の見える化を行い、原価意識の向上を図っている。 <今後の取組> ・効率よく仕事を行う働き方を評価する等「人事評価基準」の変更を行う。 ・勤務間インターバル制度のルール化。 ・時間外労働の上限規制(建設業2024年)を猶予期限よりも前倒しして2022年に時間外労働を規制内に留める。 ・年次有給休暇の取得促進(計画付与制度は導入せず、有給休暇取得計画表を用いた取得促進)。 ・施工現場の完全週休2日制を図る。 <今後の取組> ・時間外労働の上限規制(建設業2024年)を猶予期限よりも前倒しして2022年に時間外労働を規制内に留める。 ・年次有給休暇の取得促進(計画付与制度は導入せず、有給休暇取得計画表を用いた取得促進) ・施工現場の完全週休2日制 |
現状とこれまでの取組の効果 |
・年次有給休暇の取得率
平成27年度 34.6% 平成28年度 36.9% 平成29年度 43.8% ・女性の育児休業取得率 100%(本人が希望しない場合は除く) ・男性の長期(2ヶ月以上)育児休業取得者 2名(平成30年度) ・時間外労働(平均) 平成29年度第一四半期 40.9時間(平成29年度 35.5時間) 平成30年度第一四半期 28.2時間 |
(H30.11)