株式会社九州タブチ

事例カテゴリ

  • 所定外労働削減
  • 年休取得促進
  • 多様な正社員
  • 朝型の働き方
  • テレワーク
  • 勤務間インターバル
  • 選択的週休3日制

企業情報

株式会社九州タブチ
企業名
株式会社九州タブチ
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所在地
鹿児島県霧島市
社員数
170名
業種
製造業

取組事例

取組の目的
50年後も、この霧島の地でキラリと光る中小企業であり続けるため、『従業員の皆さんの子ども達が働いてみたいと思える魅力的な会社』『従業員の皆さん自身がわが子を働かせたいと思える働きやすい職場環境』をスローガンに、当社らしい働き方改革を実践します。これからも、中小企業らしい一体感を大切にしながら、目指す姿の実現にむけて、日々邁進していきます。
取組の概要
〈現在の取組〉
①仕事と家庭の両立支援活動(1)≪ノー残業デーの推進≫
平成24年度よりノー残業デーを導入。初めは月に1回(給料日)からスタートし、翌年から毎週水曜日に設定。ムダな残業時間の削減に繋げてもらっています。
●想い1:アフター5を充実させてほしい。(家族との時間・遊び事・資格取得に向けた自習など)
●想い2:日々のムダを顕在化し、効率的に業務をこなしてほしい。(生産性向上)

②仕事と家庭の両立支援活動(2)≪業務改善活動の活性化≫
10年前から年に2回7月と12月に改善事例発表大会を実施。2017年度のテーマは『九州タブチ働き方改革』に設定し、生産性向上によるムダな残業の削減に繋げてもらっています。
例1:機械加工作業の徹底改善によるムダな残業時間の削減(機械課4グループ)
 1.新たな加工方法の確立・効率よく設備を動かすプログラムへの変更・新刃物の開発によるバリ取り作業時間の削減
 2.加工設備の治具改良にともなう設備への着脱時間・切粉を飛ばすエアブロー時間の削減
 3.加工計画のパターン化・2Sによる段取り時間の削減(刃物交換・プログラム入力)
 4.新設備導入・新刃物開発による工程分割の解消(設備2台での加工→1台での加工へ改善したことにより運搬・横持ちの時間が削減)
 5.2個取り加工治具の開発による生産性向上(1台で1度に1個の加工から2個の加工へ)
 6.機械加工マンの多能工化による生産性向上(1~5の改善で生み出した時間に外観検査作業を取り込むことにより運搬・横持ち時間が削減・検査工程の残業も低減)
 7.外観検査不良見逃しによるロスの削減(外観検査作業に最適な光の色を研究し加工面は青・鋳物肌面は緑が見やすいことを発見。様々なロスを削減し作業効率もUP。)
  【結果】1人あたりの残業時間(年平均) 2016年:19.4h/月→2017年:11.6h/月
   ※2017年全国IE年次大会にて上記改善事例を発表しました。
例2:組立作業の徹底改善によるムダな残業時間の削減(給水設備製品課<組立>)
 1.部品の持ち方・取り付け方の共有(手順書だけでは伝えきれない組立作業の中のカンコツを共有しムダな動きを解消。)
 2.部品の荷姿の見直し(作業者が取りやすい荷姿に変更することでムダな動きを解消。一部部品を組み合わせた状態でラインに投入する<セット投入>で組立時間を短縮。)
 3.ラインサイズの見直し(部品の荷姿を変更したことで投入口がコンパクトに。作業台の幅も小さく改良することで歩数を削減。組立時間とムダな動きを低減。)
 4.部品の手元化(部品の荷姿・ラインの投入口を改良し、手元30cm以内に部品を寄せることにより部品を取る際のムダな動きを解消。)
 5.モニタリング設備の導入によるサイクルタイムのバラつき改善(丸1日1個あたりの組立時間を計測・集計することでどこにどんなムダが発生しているか徹底調査(IoT)。ロスを発生させる要因を分類し、徹底改善することで生産性が向上。)
  【結果】1人あたりの残業時間(年平均)2016年24.2h/月→2017年:9.7h/月
●想い1:自分達の手で自分達の理想とする職場を築いてほしい。(働きやすさの向上)
●想い2:自分達の家族や友人に胸を張って紹介できる職場を築いてほしい。(仕事への誇り)

③仕事と家庭の両立支援活動(3)≪プロフェッショナルの育成≫
社員1人1人の自己成長の実感を高め、更なるスキルアップ・多能工化・チームの生産性向上に繋げていくため、社員教育に力を入れています。直近では、社外講習の費用だけでなく、他社見学や社外公的資格の取得に向けた費用も全額負担し、スキル・生産性の向上に繋げてもらっています。(例:国家技能検定を活用した保全スキルの向上に着手。定期的に社内講師による教育を行い、設備トラブルの未然防止に繋げている。)
●想い1:任された仕事のプロとして胸を張れるようになってほしい。(社会人としての誇り)
●想い2:他社からも欲しがられる魅力的な人財へ成長してほしい。(プロフェッショナル)

④仕事と家庭の両立支援活動(4)≪有給休暇の取得促進1≫
平成22年度より、有給休暇取得促進策として記念日休暇を導入。自分や家族の記念日(誕生日など)に有給休暇を取得しやすいように活動の定着を図っています。
●想い1:業務の効率化を図って気兼ねなくお休みが取れるようになってほしい。
●想い2:従業員の記念日に「おめでとう」が言い合える職場になってほしい。

⑤仕事と家庭の両立支援活動(5)≪有給休暇の取得促進2≫
従業員がお互いの家族の顔を知れば、子育てに関する休暇の申請もしやすくなると考え、家族が参加しやすい会社行事を数多く企画。子の看護だけでなく、行事や旅行などでも有給休暇が申請しやすい職場の雰囲気づくりに努めています。また、登校時の旗持ちなどにも積極的に参加してほしいという想いを込めて、ボランティア休暇も作り、制度の定着を図っています。
【会社行事】家族参観日・芋の苗植え&収穫祭・お花見・社員旅行・ボウリング・バレーボール・
読書感想文コンクールなど
●想い1:業務の効率化を図って気兼ねなくお休みが取れるようになってほしい。
●想い2:ご家族に会社のことやそこで働く方々のことを知ってほしい。ご家族まで含めた一体感を生み出して力に変えてほしい。

⑥仕事と家庭の両立支援活動(5)≪有給休暇の取得促進3≫
仕事と育児の両立の大切さと向き合ってもらえれば、育児に対する有給休暇取得の促進に繋がると考え、10年前から女性が育児休業を取得しやすい環境づくりを実施。育児休業をとってもいいんだという雰囲気の醸成と業務改善がうまく進んだことで女性の育児休業取得率・復帰率は100%にすることができました。平成22年度からは男性の育児休業取得率向上を狙って、まずは3日間の出産立会休暇(特別休暇)を導入。制度を利用した従業員に対して育児休業の取得促進を図ってきたことで、育児休業を取得される方の割合が高くなりました。これにより、従業員の育児に関する休暇取得のハードルも下がり、より一層有給休暇を申請しやすい雰囲気になったと捉えています。
●想い1:業務の効率化を図って気兼ねなくお休みが取れるようになってほしい。
●想い2:私生活の幸せを実感できる職場環境を築いてほしい。
現状とこれまでの取組の効果
●2016年度-2017年度
 2017年度は、2016年度と比較して月あたりの生産数量が約4%増加し、且つ工数のかかる品種の数量が増えました。そんな中、働き方改革をテーマに業務改善を進めた結果、所定外労働時間はもちろん、業務の総工数においても2016年度より低減させることに成功しました。また、年次有給休暇の取得におきましても、2016年度の取得日数(全国平均並み)をキープできていますので、2018年度は年間平均取得日数10日を目指して活動を継続しています。

●所定外労働時間(1人あたり月平均所定外労働時間)
 2016年度:18.9h → 2017年度:15.5h
 ※2016年度は、所定外労働時間のほぼ全てを生産にあてていましたが、2017年度は毎月5h程度業務改善や6S活動にあてています。

●年次有給休暇の取得日数
 2016年度:8.16日 → 2017年度:9.10日
 ※2016年度の年間休日111日、2017年度は112日となっています。現在のところ、年次有給休暇の計画的付与は行っておりません。また、リフレッシュ休暇・出産立会休暇・ボランティア休暇・子の看護休暇・介護休暇・慶弔休暇は、全て特別休暇に分類し、年次有給休暇取得日数には含んでおりません。

●多様な働き方への対応
 育児休業制度の利用状況について、2016年度は、男性3名中2名(66%)が利用。女性2名中2名(100%)とも利用。2017年度は、男性10名中10名(100%)とも利用。全員が元の職場に復帰しています。
(H30.11)

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