福井キヤノン事務機株式会社
事例カテゴリ
- 所定外労働削減
- 年休取得促進
- 多様な正社員
- 朝型の働き方
- テレワーク
- 勤務間インターバル
- 選択的週休3日制
- ワークエンゲージメント
企業情報
企業名 |
福井キヤノン事務機株式会社
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所在地 |
福井県福井市
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社員数 |
60名
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業種 |
小売業(情報機器販売・保守)
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取組事例
取組の目的 |
当社の働き方改革は、「快適なITシステム環境の構築」と「労働環境整備のための制度づくり」を両輪として進めている。
従来のように、人が動いて紙で情報を運ぶのではなく、電子データでやりとりすることにより、作業などの“見えないコスト”と、印刷にかかる“見えるコスト”の削減を実現している。 スタッフが安心して長く働ける会社、働きやすい環境を整備するためのバリエーション豊富な制度を導入して、スタッフの働き方をサポートしていく。 |
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取組の概要 |
<現在の取組>
○トップメッセージ 2016年7月からの事業計画「第6次三カ年計画」のテーマに、「すべてのステークホルダーに『明るく 楽しく 役に立つ』福井キヤノンへ」を掲げ、お客様の社会課題の対応をご支援する企業を目指している。そのためには、働き方改革も我々が率先して取り組むことが大切であると考えている。 ○当社が開発したIT システムによる快適な職場環境の構築 1.iPadサービスレポートによる業務効率化 システム導入前、メンテナンス業務は、スタッフが訪問時に顧客管理台帳を持ちこみ、サービスレポートにメンテナンス内容を記入し、お客様にサインをいただき、帰社後に作業内容などを日報システムに入力していた。 iPad導入の効果サービスレポートをiPadに切り替えると ①サービスレポート作成作業の省力化。 ②帰社後の日報入力作業の省力化。 ③お客様情報やメンテナンス履歴の迅速かつ正確な把握の実現。 複合機のトラブル通報から修理完了までを60分以内で行う「ダウンタイム60分」の顧客サービス強化につながった。 ★作業時間削減日報入力時間0.5時間/日×20名=10時間/日の省力化 社員の声「今まではサービススタッフからの顧客情報問い合わせは、社内の支援スタッフが対応してくれていたが、ipadの導入で支援スタッフの手を煩わせなくなり、よかったです!」 2.電子承認による社内申請・承認ワークフローの業務効率化 システム導入前、勤怠届(年休や残業申請等)の申請・承認のワークフローは、社内システムに申請内容を登録し、紙文書で決裁者の承認を受けるという流れであった。紙文書の場合、作業しやすいというメリットはあるが、決裁者が出張で長期不在になると情報が停滞してしまうデメリットがあった。 電子承認導入後の効果電子承認ワークフローが導入されると ①PCがあればどこでも迅速な決裁が可能。 ②ペーパーレス化で印刷コスト削減。 ③文書を運ぶ社内移動時間削減。 ④ファイリングの電子化で文書保管の手間と検索時間削減。 当社独自のシステムで、PC上でも紙文書様式のままでの画面処理が可能。 ⇒違和感のないスムーズな電子申請への移行が実現! ★書類印刷コスト月1,000枚×5円×12か月=年間約60,000円の削減 社員の声「本社と距離が離れている出先拠点勤務をしているので、距離感を感じさせない電子承認は大変助かっています。退社時間が早くなり、家族との時間を大切にすることができます。」 3.ドキュメントソリューション*による受発注業務の課題克服 *ドキュメントソリューション:紙文書の電子化とシステムでの文書管理を効率的に実現する解決策 システム導入前、受発注業務は、FAXで受け取ったお客様からの注文書をメーカーの発注システムに入力後、注文書に「発注済」印を押してお客様にFAXで返信(発注完了)していた。 データを電子化する場合、受発注処理という2つの業務を1台のPCモニター内で同時に行うことになり、作業効率の低下とミスの誘発が課題とされた。 受発注業務電子化の効果受発注業務の電子化とデュアルモニターを活用すると ①データによる一元管理で作業効率UP。 ②デスク⇔FAXまでの往復時間削減。 ③2つのモニター(注文書と発注画面)表示で受発注ミス防止。 ④ファイリングの電子化で文書保管の手間と検索時間削減。 ★移動時間削減複合機⇔デスク往復1日100回×30秒=50分の省力化 社員の声「FAXを受信するとパソコン画面上にポップアップ通知がでるので、素早い対応が可能になり、自席にいながら受発注業務ができて、作業効率が向上しました。」 ○バリエーション豊富な休暇及び勤務制度の導入 ITシステム環境の整備は、仕事の属人化を防ぎ、スタッフの多能工化を促進しやすくなる。このような職場環境により、業務のフォロー体制が充実し、年次有給休暇などの休暇が取得しやすくなる。そこで以下のようなバリエーション豊富な休暇制度を導入し、社員が安心して長く働ける職場環境と働き方を社員に提案している。 1.充実した特別休暇制度 ◇フリーバカンス制度年間3日間の連続休暇。 ◇リフレッシュ休暇制度5年に1度の5日間連続休暇+5万円分(旅行券、商品券、図書券のいずれか)を希望により進呈。 ◇子育て・介護休暇制度子育て・介護の都合なら1日4時間まで遅刻・早退の賃金控除なし。(月4回目まで、年間12回まで) ◇アニバーサリー休暇制度年に1日の用途を問わない記念日休暇。 ◇傷病特別休暇制度失効した年次有給休暇を積み立て、傷病時に利用できる休暇制度。 社員の声「私は不慮の事故で8か月の休職を経験しました。その時に「傷病特別休暇」が生まれました。当時は制度を作っていただき、大変助かりました。何よりも社員のことを考えて、新たな制度を設けていただいたことに感謝しています。」 2.従業員の事情に合わせた柔軟な勤務制度 ◇フレキシブル勤務制度 従業員の都合で、1日2時間まで就業時刻を繰上げ繰下げできる制度。 ◇インターバル制度前日の勤務が22時を超えた場合、22時以降の勤務時間分だけ、翌日の出勤時刻(通常は8:30)を遅らせる制度。 社員の声「フレキシブル勤務制度は、事故渋滞の影響を受けやすい遠距離通勤者にとっては、安心して働けるとても良い制度です。降雪がひどい時などに活用しています。」 3.その他の取組 ◇有給奨励日制度 土曜出社日(月1回)や年末最後の出勤日(12月29日)を有給奨励日として年次有給休暇の取得を呼びかけている。 ◇子育て・介護休暇制度 子育て・介護の都合なら1日4時間まで遅刻・早退の賃金控除なし。(月4回目まで、年間12回まで) 〈今後の課題・取組〉 各種休暇制度が充実し定着してきているが、年次有給休暇の取得率を高めていくことが今後の課題。 各種制度については、労働生産性の向上や従業員の制度活用状況、社員の意見を聞きながら継続的に改善するとともに、独自のユニークな制度を今後も取り入れていきたい。 |
現状とこれまでの取組の効果 |
直近3年間の取組の効果
・連続3期ともに増収・増益 ・時間外労働時間数 約10%削減 ・全従業員平均退社時刻 10分短縮(2014年と2017年比較) ・年次有給休暇の取得率 44%(±1%) フリーバカンス休暇制度取得率 3年連続100%達成! リフレッシュ休暇制度取得率 3年連続100%達成! 育児休業取得者 3年連続100%達成! 女性2名取得 社員の声「フリーバカンス制度により、妻の長期休暇に合わせて休みを取得することができ、家族とともに毎年旅行を楽しんでいます!」 |
(H30.2)