株式会社エムズメディカル

事例カテゴリ

  • 所定外労働削減
  • 年休取得促進
  • 多様な正社員
  • 朝型の働き方
  • テレワーク
  • 勤務間インターバル
  • 選択的週休3日制
  • ワークエンゲージメント

企業情報

株式会社エムズメディカル
企業名
株式会社エムズメディカル
PDF
所在地
岐阜県
社員数
19名
業種
生活関連サービス業

取組事例

取組の目的
サービスの質は、従業員のモチベーションにより左右されるため、従業員が働きやすい職場を作ることで、従業員が高いモチベーションを維持できるようにすることが、お客様への質の高いサービス提供につながる。そこで当社は2011年頃から、業界最高水準の労働環境・人材育成により、質の高いサービスを提供する企業を目指して、働き方の見直しを行ってきた。
取組の概要
・一方的な指示命令ではなく従業員の意見を重視
従来、社長から従業員に対して一方的な指示命令を行っていたが、必ずしもマネジメントが円滑に行われたとは言えない面があった。そこで、社長も従業員とフラットな立場で接するようにした。
社長から、従業員が働きやすくなるために何を求めているか、従業員に困っていることはないか、ということを聞くように心がけるとともに、従業員からいつでも上司や社長に、働き方や労働環境改善の意見を言えるような雰囲気づくりを行った。現在では、従業員の意見を取り入れるため、毎月全員から意見を書いて提出してもらい、気づいたことを皆で共有している。

・従業員がいざというときに気兼ねなく休める体制
以前は、従業員が急に休むことなった場合を想定した体制が構築できていなかったため、従業員自身が急病になったとき、運営に苦慮していた。また、幼い子どもがいる従業員は、子どもが体調を崩して急に休まなければならないケースも発生していた。
そこで、他店舗の従業員等に協力を要請するなど、従業員が急に休むことになっても、他の従業員がカバーできる人員体制を構築した。それでも対応できない場合は、お客様に予約を変更していただくよう働きかけを行っている。
さらに、2016年6月からは、従業員が急に休むことになった場合に、本部の従業員がバックアップ対応可能な体制も整えた。

・年次有給休暇取得の奨励(人事評価制度に組み込む)
従来、社内には、上司が年次有給休暇を取得していないため、部下も取得しにくい雰囲気があった。そこで、人事評価制度の中に、年次有給休暇取得をしなければ評価が下がる仕組みを組み込むなど、取得促進を行った。

・定時前退社制度
残業時間を削減し、労働生産性の向上と従業員のモチベーションアップを目的に、2016年8月から「定時前退社制度」を導入した。ビープロデュースの店舗の営業時間は通常は20時 までだが、予約がない日には店長の裁量で従業員が18時まででも退社できる制度(給与への影響は無し)である。社内では「売上が下がるのではないか」と心配する声もあったが、社長のリーダーシップにより導入に踏み切った。定時前退社を行うことは、店舗内に貼り紙をしてお客様にもご説明し、理解と協力を促している。
現状とこれまでの取組の効果
・幼い子どもがいる従業員も活躍
当社は従業員がいざというときに気兼ねなく休める体制があることで、幼い子どもがいる従業員も安心して働くことができ、当社もそのような従業員を積極的に採用している。本部の従業員によるバックアップ対応ができる体制の構築により、従業員はより気兼ねなく休むことができるようになった。
今後は、従業員の子どもが体調を崩した場合にも、子どもの預け先を確保できるよう、病児保育の環境整備も検討している。

・年次有給休暇取得率の向上
年次有休休暇取得を評価制度に盛り込んだことで、取得しづらい雰囲気がなくなり、上司も率先して取得するようになった。その結果、従業員の年次有給休暇の取得率が向上した。 

・労働時間の削減と生産性向上
定時前退社制度を導入した結果、各店舗で週に1~2日程度の早帰りが実施できている。勤務時間は減少し、売上の減少はほとんど見られず、労働生産性が向上した。

・従業員満足度の向上と離職率の低下
上記の取組により、従業員を大切にする経営スタイルに変えた結果、従業員は当社の職場環境について、「従業員の意見を大切にし、誰の意見であっても上司、社長が向き合ってくれる」「自分の存在感を感じることができ、やりがいやスキルアップしたいという思いが湧く」「これほど従業員の目線に立った職場は今までに無かった」と評価するようになり、従業員の離職率は、2013年の23.5%から、2016年の5.2%へと大幅に改善した。これらは顧客へのサービスの質向上につながっていると考えられる。
(2017.3)

事例を評価する