花王株式会社
事例カテゴリ
- 所定外労働削減
- 年休取得促進
- 多様な正社員
- 朝型の働き方
- テレワーク
- 勤務間インターバル
- 選択的週休3日制
- ワークエンゲージメント
企業情報
企業名 |
花王株式会社
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所在地 |
東京都中央区
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社員数 |
33,026名(連結ベース)
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業種 |
製造業
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取組事例
取組の目的 |
ワーク・ライフ・バランスを、ダイバーシティ&インクルージョンを実現するための環境整備の要素のひとつと位置づけ、「仕事と生活の調和」の観点のみならず、「効果・効率的な仕事の仕方の実現」「社員の健康増進」といったことを含め、フレキシビリティとメリハリを両立する生産性の高い働き方の実現を目的とする。
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取組の概要 |
〈現在の取組〉
○メリハリのある働き方に向けた職場の意識啓発 社員応募のワーク・ライフ・バランスの最優秀標語を使ったオリジナルポスターを作成し、全国各地の花王グループの拠点に掲示することにより、社員一人ひとりの意識啓発と職場風土の醸成に努めている。 また、個々の社員が、自分だけでなく、部下や同僚の労働時間を意識する仕組みとして、職場のホワイトボードやスケジュール管理ソフトなどへ退社時刻を明示する「退社時刻宣言」を実施している。 ○フレックスタイム制のコアタイム廃止 「夜型の長時間残業の抑制」と「より柔軟で多様な働き方の実現」のため、2008年から導入していたフレキシブルタイムのない10時から15時をコアタイムとするフレックスタイム制について、2015年7月から午前7時から午後8時までをフレキシブルタイムとし、コアタイムを廃止した。 これは、社員個人や育児・介護など家庭の事情で、コアタイム(休憩1時間を含む5時間。)の時間帯に半日年休を使うと、コアタイム以外の時間帯や他の労働日にしわ寄せがきたり、また、海外との業務などで夕方以降の時間帯に比重を置いた勤務を要する場合にかえって長時間労働となることから実施した。 これにより、人事、経理、情報システム部門などにおいて、所定外労働時間が縮減傾向にある。 ○時間単位の休暇取得制度の新設 「私事の都合で半日休暇を取得しても、数時間以内で用事が済むことが多い」との社員の声を吸い上げ、年次有給休暇のうち5日間と子の看護休暇・家族の介護休暇を1時間単位で取得できる制度を設けた。 これらの制度見直しにより、育児や介護など私事都合と両立できる柔軟な勤務時間の設定が可能となった。 〈仕事と育児の両立支援〉 「育児はパートナーと協力し合うもの」「時間制約があっても、能力を発揮して就業継続できる環境の整備」を方針に各種支援を行う。 ○復職前セミナー これからの子育てやキャリアについてパートナーと一緒に考えてもらえるよう、パートナー同伴での参加を推奨し、復職に必要な準備や心構え、家庭や職場での協力関係を築くコツ、などを学ぶプログラムを提供している。 ○社内託児施設 首都圏の保育園不足に対応すべく、本社事業場に社内託児施設を設けた。 時差出勤で働く社員に対応して、午前7時30分から受入れている。 ○男性社員の育児休業取得促進 新たに子が生まれた男性社員とその上長に、育児休業取得に向けた啓発リーフレットを配布。 2015年の花王グループにおける男性の育児休業取得率は、127名(対象者の約40%)となった。 〈仕事と介護の両立支援〉 2009年に行った社員の介護実態の調査から、社員が介護に直面するにあたり一番の問題は「心理的な負担(戸惑い、不安)」と分かり、中長期的な取組計画を立案し、介護相談体制の強化や職場風土啓発など、介護を行う社員にメンタル面かからのサポートを中心に取組む。 具体的には、介護セミナーやニュースレターによる介護情報の発信、新任マネージャー向けのケーススタディ研修などのサポートを、社員が介護に直面する前に受けられるよう実施している。 〈今後の取組〉 ○男性の育児休業について、より長期間の取得を促す。 平均7.9日となっている男性の育児休業取得日数について、より長期の取得を推奨。 |
現状とこれまでの取組の効果 |
○年次有給休暇の取得率
2013年:71.0% 2014年:70.9% 2015年:65.8% 2016年:71.7% ○男性の育児休業取得実績(日本国内の花王グループ) 2013年:75名 ⇒ 2015年:127名 |
(H29.3)