鈴木ヘルスケアサービス株式会社
事例カテゴリ
- 所定外労働削減
- 年休取得促進
- 多様な正社員
- 朝型の働き方
- テレワーク
- 勤務間インターバル
- 選択的週休3日制
- ワークエンゲージメント
企業情報
企業名 |
鈴木ヘルスケアサービス株式会社
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所在地 |
滋賀県彦根市
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社員数 |
95名
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業種 |
医療、福祉
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取組事例
取組の目的 |
登録ヘルパーの退職者が多く、離職理由を聞くと勤務環境への不満があった。
このため、勤務環境の実態が企業理念(※)と乖離しているのではと考え、アンケートで実態を調査したところ、勤務環境の改善の必要性を感じ、取組を実施した。 ※「イキイキと働きやすい職場を提供し、安心と幸せを地域社会に提供します」 |
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取組の概要 |
○調査結果の集約(原因の究明)
勤務環境への不満が多い原因として、次のような声が上がった。 ・子どもが病気で出勤できない。 ・長期休暇の取得について、職員間で偏りがある。 ・研修に参加してもスキルが身に付かない。 ↓ これらの声に対し、次の取組が必要と考えた。 ・子育て世代への配慮 ・休暇制度の確立 ・人材の育成 ○所定外労働の削減 管理職が率先して定時に帰ることで、一般職も定時で帰ることができる雰囲気を作り上げている。 ○休日数の増加 社員の年間所定休日を110日から125日に増やすことで、年次有給休暇と合わせた連続休暇を取りやすくしている。 ○連続休暇制度 年次有給休暇とは別に、GWや夏期に、公休と併せて5連休を取得できる独自の指定休暇(有給)制度を導入している。 ○時間単位年休制度 短時間の用事について、これまでは1日単位での取得としていたが、仕事の合間に時間単位でも年次有給休暇を取得できる仕組みとし、学校行事や家族の用事等で使用できるようにしている。 ○人材育成 ・社外研修の受講者に社内伝達研修の講師を行わせることで、社外研修受講時の習得意識を高めることができた。また、社外研修を活用しつつ、自社に合わせた研修にカスタマイズすることにより、社内研修を充実させた。 ・毎週、資格取得のための任意の講座(介護支援専門員・介護福祉士)を開催しているが、参考書の購入費用の全額を施設が負担することで、スキル向上の意欲を持つ社員を支援している。 ○子育て世代への配慮 ・産前産後休暇、育児休業取得促進の取組 両立支援制度について、わかりやすいパンフレットを作成することで制度を周知している。 ・短時間勤務制度 子育て世代(子供が小学校入学まで)向けに、短時間勤務制度(8時間→6時間)を構築している。 ・子供を連れての出勤やイベントへの参加 子供(何歳までの制限は定めていない)が休校の時など、職場に子供を連れて勤務することを可能にしている。また、忘年会や社内旅行には子供も参加可能(無料)としている。 ○その他の取組 ・定年年齢の引き上げ(常勤職員は70歳、非常勤職員は75歳)を行った。 |
現状とこれまでの取組の効果 |
○所定外労働の削減
平成18年:1ヶ月平均20時間 → 平成28年:1ヶ月平均4時間21分 (管理職は1ヶ月平均約30時間) (責任者もほぼ同時間数) ○長期休暇(連続5日以上)の実績 平成18年:10% → 平平成28年:100% ○年次有給休暇の取得率 平成19年:43% → 平成28年:70.5% ○定着率の向上(離職率の低下) 平成19 年の労働者数 67名 そのうち退職者数 33名(離職率49.3%) → 平成28年の労働者数 95名 そのうち退職者数 8名(離職率 8.42%) ○「子供を連れての出勤」利用者数 平成18年:1人 → 平成28年:8人 【取組後の職員の声】 ・休暇制度が確立され、周囲に気兼ねなく利用することができるようになった。 ・連続休暇が取れるようになり、家族旅行がしやすくなった。 ・以前は子どもの学校行事に1日休みを充てていたが、シフトが確定後でも時間単位年休制度を利用して行事に参加でき、子育て中の主婦としては働きやすい職場で助かっている。 ・会社で毎週試験勉強をする機会があったので、効率よく試験勉強ができた。 ・参考書補助制度があり、負担なく働きながら勉強ができた。 ・70歳を過ぎても働けるのでうれしい。いつまでも働けるよう、元気でいたい。 ・子どもが熱を出したり、保育園から連絡があった時など、会社に連れて戻り、休憩室で少し休ませることができるので助かる。 |
(H29.11)